Q4. |
現在、使っているパソコンをパワーアップするためにCPUを交換したいのですが、この場合何に注意が必要となりますか。 |
|
A4. |
まずあなたのパソコンのマザーボードがどんなものか、またどんなCPUを搭載しているか、BIOSの対応、外部クロックはどれだけかを知ることが重要です。
さらに実際にふたを開けてCPU周りのスペースをチェックする必要もあります。
ここでは、物理的な問題は、とりあえずおいて、理論的にCPU交換が可能かどうかを考えてみます。 |
1) |
マザーボードのCPUスロットの規格がSlot1またはSocket370である場合 |
|
搭載CPU |
FSB |
使用可能CPU |
PentiumU |
66MHz |
PentiumU333MHzが可能
PentiumVkは、マザーボードがFSB100MHzに変更できれば可能 |
100MHz |
PentiumVk
Celeronは、BIOSが対応していれば可能 |
Celeron |
66MHz |
Celeron533MHz
が可能
PentiumVkは、マザーボードがFSB100MHzに変更でき,BIOSが対応していれば可能 |
PentiumVk |
100MHz |
PentiumVcは、コア電圧1.65Vが供給でき、BIOSが対応していれば可能 |
|
|
注
PentiumVkは、Katmaiコアを示す。PentiumVcは、CopperMineコアを示す。 |
|
基本的に、PentiumUとPentiumVkは、コアも同じでキャッシュメモリの使い方も同じなので交換が可能です。
ただしFSB(外部クロック)が100MHzでないといけないので66MHzタイプの機種は、外部クロックが100MHzに変更できないとPentiumVkが搭載できない。
CeleronおよびPentiumVcは、前者とはキャッシュメモリの使い方が異なるので、BIOSがそれに対応していないと搭載できない。
またソケットが2.0V以下を供給できないとCopperMineコアのCPUは、搭載できない。
ただしピンの違いは、変換アダプタを使うことにより、吸収できるのでPPGAからFC-PGAにアップグレードは可能である。
最近では、メルコやアイ・オー・データ機器からCeleronが本来搭載できないマシンでもCeleronを搭載できるCPUアクセラレータが販売されている。 |
2) |
マザーボードのCPUスロットの規格がSocket5/7である場合 |
|
搭載CPU |
FSB |
使用可能CPU |
Pentium
MMX Pentium |
66MHz |
K6-2
400MHz、K6-V 400MHz ゲタが必要である
一部の機種ではアップグレードできないこともある |
100MHz |
K6-2
550MHz、K6-V 450MHz ゲタが必要である
一部の機種ではアップグレードできないこともある |
K6-2 |
66MHz |
K6-2
400MHz、K6-V 400MHz |
100MHz |
K6-2
550MHz、K6-V 450MHz |
|
|
注 PentiumVkは、Katmaiコアを示す。PentiumVcは、CopperMineコアを示す。 |
|
基本的には、Socket5/7マシンはK6-2、K6-Vを搭載することになる。
ただし、マザーボードによっては、AMD社CPUが搭載できないものもある。
またマザーボード側に電圧変換機能および倍率設定機能がない場合は、ゲタが必要となる。
一応、理論的にCPUの交換の可能性については上記のとおりですが、ここの場合においては絶対というものがありません。
CPU周りのスペースの問題でCPUクーラーが取り付けられないケースもあるので実際にふたを開けて確かめてみないとCPUが取り付け可能かは実際のところはわかりません。
原則としてK6-2が搭載できないマシンはあまりありませんが、K6-Vは、条件が厳しくなります。
また、セカンドキャッシュを外さないと正しく動作しない場合もあるので、K6-Vを搭載して、うまく動作しない場合、セカンドキャッシュを外すのも一つの方法です。
またK6-2、K6-Vを搭載した場合、一部のストレージインタフェースが正しく動作しなくなる場合もあります。
メルコおよびアイ・オー・データ機器からはCPUアクセラレータが販売されているのでそれを使うとサポートも受けられ安心ですので、あなたの機種が対応していれば、これらの製品を利用するのがおすすめです。
メルコのCPUアクセラレータの中にはFSBを2倍して上記以上の動作クロックを持つCPUを搭載しているものもあります。(クロックマルチプライヤー技術) |
3) |
マザーボードがSocket423である場合 |
|
Pentium4も当初はプラットホームとしてSocket423が採用されていましたが、現在はすべてSocket423が採用されていて、Socket423対応のPentium4は今後は登場しない見込みです。
しかしSocket423マザーをなんとか生かしたいという向きは、Socket423→Socket423変換ゲタを利用することでSocket423対応CPUを使用することが可能です。
PowerLeap製のNorthwoodコア版Pentium 4対応Socket423→Socket423変換ゲタ「PL-P4/N」を利用することでNorthwoodコアPentium4を搭載することができるのですが、注意すべきはFSBです。
Socket423マザーがFSB533MHzに対応しているとは思えないので、確実に動作するにはFSB400MHzのCPUを搭載することになるでしょう。
動作確認がなされているマザーとしては、Abit「TH7」「BW7」、AOpen「AX4T」、ASUSTeK「P4T」、ECS「P4VXAS」、Gigabyte「GA-8TX-C」にIntelの「D850GB」シリーズとのことです。 |
 |
PL-P4/N |
|
  |