富山県のダム
  有峰ダム(ありみねだむ)    
形式 重力式コンクリートダム
用途 発電
所在地名 富山県富山市有峰
位置 北緯36度29分22秒 東経137度26分55秒
河川名 常願寺川水系和田川
ダム湖名 有峰湖
着手/竣工 1956/1959
管理 北陸電力
堤高 堤頂長 堤頂幅 堤体積 堤頂標高
140m 500m 6m 1,568,000m3 EL.1,089m
流域面積 湛水面積 総貯水容量 有効貯水容量
219.21ku 512ha 222,000,000m3 204,000,000m3
有峰第一水力発電所
最大出力 使用水量 落差 形式
265,000kw 74.0m3/s 411.0m ダム水路式
和田川第二水力発電所
最大出力 使用水量 落差 形式
122,000kw 32.2m3/s 458.42m ダム水路式
接近難易度(A-D) B 有峰林道を通ります
開放度(A-D) B 天端は車道と歩道があります
総合評価(A-D) A 国内有数の巨大ダムです
有峰ダム堤体
有峰ダム堤体
有峰湖と屈曲した堤体 減勢工と導流部
有峰湖と屈曲した堤体 取水塔
ラジアルゲート2門とは少し寂しいですね 左岸から見た堤体
ラジアルゲート2門とは少し寂しいですね 左岸から見た堤体
インクラインと管理用船舶 有峰湖
インクラインと管理用船舶 有峰湖
堤体を上流側から見る 取水塔とクレストゲート
堤体を上流側から見る 取水塔とクレストゲート
天端上は自動車も通行可能です 下流側から堤体を望む
天端上は自動車も通行可能です 下流側から堤体を望む
ダム湖百選を示す銘板 有峰ダムの説明板
ダム湖百選を示す銘板 有峰ダムの説明板
取水塔を天端上から見る クレストにラジアルゲート2門
取水塔を天端上から見る クレストにラジアルゲート2門
左岸から堤体を見る 上流側から堤体全景
左岸から堤体を見る 上流側から堤体全景
取水塔と通路 堤体遠景
取水塔と通路 堤体遠景
左岸から堤体を見る 展望台から天端を見る
左岸から堤体を見る 展望台から天端を見る

有峰ダムの動画をご覧になれます
紅葉の有峰ダムの様子
有峰ダムは、富山県内では黒部ダムに次ぐ堤高140mを誇り、総貯水量では県内最大です。
堤頂長は、500mと黒部ダムよりも長いのです。
この有峰ダムよりも堤高が高いコンクリートダムで、堤頂長が500mを超えるダムはありません。
ダム湖は、有峰湖と呼ばれていて、(財)ダム水源池環境整備センターのダム湖百選に選定されています。
このダムから取水して発電している有峰第一水力発電所は、北陸電力のエースとも言うべき発電所です。この発電所の水車は、日本でも最大を誇る巨大な立軸単輪単流渦巻フランシス水車です。その最大出力は、265,000Kwと一般水力としては日本最大です。これだけのものを40年以上も前に造ることが出来たとは驚くしかありません。
この有峰ダムは、戦前に一度工事を開始しています。当初は堤高110mの計画で昭和13年に本格的に着工したのですが、戦争が始まり資材不足などで昭和18年にはついに工事は中止されてしまいました。ところが戦後、電力事業は各地域の電力会社に分割され、しかも黒部川、庄川水系の水利権が関西電力に渡ったために北陸地方は電力不足に陥ることになりました。そこで北陸電力が常願寺川水系を大規模開発することになり、有峰ダムの建設が再開されることになったのです。しかも堤高140mと当初より30mも高くなり、建設費も莫大なものとなり世界銀行からも融資を受けています。有峰ダムは、昭和34年に貯水を開始しています。
有峰ダムがあのような屈曲した堤体を持っているのも、最初の計画よりも堤高が高いダムを築くためのようです。
クレストゲートは、2門のラジアルゲートですが、ここを開いたことは今まで1度しかないそうです。
ここを開くということは大規模な洪水が発生しているということになりますので、下流では大騒ぎになるでしょう。
それにしても堤体の巨大さに比べてゲート類はあまりにも控えめな陣容です。
このダムへ入るには有料道路の有峰林道を通るしかありませんが、小見線は結構道が狭いしあちこち工事中でした。
小口川線は相変わらず不通だったし・・・・。大多和峠から入るのは道が大変悪いので避けたほうがいいでしょう。
岐阜県側から入るには、神岡町から飛越トンネルを通るコースがいいでしょう。
このコースは道路幅も広く通行に困難さがありませんのでもっともお勧めのコースですが、富山県側からだと少し遠いのが難点です。
天端上は道路になっていて自動車も通行可能ですが、1車線しかなくて信号機により交互通行になっているので注意が必要です。