富山県のダム
ダムとは何か 
黒部ダム
言わずと知れた黒部ダム
ダムとは
発電、水利、治水などの目的で河海の水をためるために水路を横切って作られた堤防。重力ダム、アーチダム、ロックフィルダム、アースダムなどに分けられる。

河川法によると(河川法44条)
ダム(河川の流水を貯留し、又は取水するため第二十六条第一項の許可を受けて設置するダムで、基礎地盤から堤頂までの高さが十五メートル以上のものをいう。以下同じ。)で政令で定めるものを設置する者は、当該ダムの設置により河川の状態が変化し、洪水時における従前の当該河川の機能が減殺されることとなる場合においては、河川管理者の指示に従い、当該機能を維持するために必要な施設を設け、又はこれに代わるべき措置をとらなければならない。
つまり、堤高15m以上のものをダムといい、それ未満のものは特に名称が定義されていないが一般には堰堤(えんてい)と呼ばれている。
また国際大ダム会議における定義では堤高が5m以上かつ貯水容量が300万m3以上の堰堤を「ダム」として定めている。そのうち、高さが15m以上のものをハイダム(high-dam)、それに満たないものをローダム(low-dam)という。つまり日本でいうダムは、ハイダムに相当する。
日本で最も堤高が高いダムは、堤高186mの黒部ダムである。
世界で最も堤高が高い既存のダムは、タジキスタンにある堤高300mのヌレークダムである。

大勘場砂防ダム
大勘場砂防ダム
砂防ダムとは
小さな渓流などに設置される土砂災害防止のための設備(砂防設備)のひとつ。いわゆる一般のダムとは異なり、土石流の防止に特化したものを指す。
なお、厳密には、高さが7メートル以上のものを砂防ダムといい、それ以下のものは砂防堰堤(さぼうえんてい)と呼ぶ。
通常のダムは本体の自重や止水壁で水圧を支える構造となっているが、砂防ダムは土石流の土圧を受け止める必要があるため、本体の両側(袖部という)を両岸に大きく突っ込んだ構造となっている。
また、ダム下流部における浸食を防ぐ目的として、ダム下流端に段差を付けた張りコンクリート(『水叩き』と呼ばれる)を設ける。
上部には『水通し』と呼ばれる越流部を設けるのが一般的であり、同時に本体に大きな水抜き穴を設けることで、土石流だけを防ぎ流水はそのまま流す構造となっていることが多い。近年では、流水の流下を助け、流木や巨石だけを受け止めることに特化させる目的で、ダム中央部の本体をなくし、代わりに中央部に鋼製の枠などを設けた透過型砂防堰堤(スリットダム)と呼ばれる構造も増えてきている。
砂防ダムの主目的は、堤体の上流側に砂礫を堆積させ、それにより河川勾配を緩やかにさせ、その河川の侵食力を小さくすることにある。