ネットワーク関連用語集
用  語 説  明
100BASE−TX 100Mbps Ethernetの物理レイヤの1つ。100BASE-TXのネットワーク接続では、2つのツイストペアからなるカテゴリ5(データグレード)のUTPケーブルを使用、このうち一方のペアを送信に、他方を受信に使用する。この100BASE-TXでは、ケーブルはカテゴリ5が必要となる。一般に販売されている100BASE-T製品のほとんどは、この100BASE-TXであると考えてよい。
10BASE−T ツイストペアケーブルを使ったEthernetの接続方式のこと。「テンベース・ティー」と読む。10BASE-Tの「10」はEthernetの伝送速度10Mbpsを、「-T」はツイストペアケーブルをそれぞれ表わしています。10BASE-Tは、ツイストペアケーブルを使うことで10BASE2や10BASE5に比べて作業が容易で、セグメント長も100mあることからたいへん普及しました。ケーブルは、カテゴリ4でも使用できますが、カテゴリー5以上のケーブルを使えば100BASE−TXに移行したときにも、ケーブルがそのまま使えます。
ADSL Asymmetric Digital Subscriber Line。「加入者線」と一般に呼ばれる従来の電話回線(メタルケーブル)を利用し、専用のモデム経由で高速なデータ伝送を可能にしたデジタル技術(xDSL)の1つ。ADSLは、xDSL技術のうち現在もっとも普及している方式で、データ伝送の向き(ユーザーから見て発信の「上り」と受信の「下り」)の速度の違いが「非対称(Asymmetric)」になる。1対の加入者線で最大上り512kbps、下り8Mbpsの速度で通信が可能。xDSLにはほかにも、複数対の加入者線を使う「HDSL」や、ADSLの超高速版の「VDSL」などもある。ADSLでは上り下りの速度が大きく異なるのは、これがもともとベルコア(現テルコーディア)が電話回線を経由してビデオを配信するために開発した技術であったことに由来する。ADSLのこの特性は、送信データより受信データが圧倒的に多いというインターネットの利用形態においても適しており、インターネットのブームとともに改めて注目されることになった。本来、音声通信が使用用途である電話のメタルケーブルは、銅線が持つ周波数帯域のごく一部(300Hz〜3.4KHz:「4KHz帯域」という)しか使われない。ADSLは、この4KHz帯域を超える高周波数の帯域幅を利用することで、広帯域のデータ通信を行なうものである。標準化されているADSLとしては、1.1MHzまでの帯域を使うG992.1勧告のG.dmt方式(フルスペック)と、その半分の552KHzまでの帯域を使うG.992.2勧告のG.lite方式(ハーフレート)の2種類がある。高帯域までを利用するほうが伝送速度は上がるが、逆に音声通信を干渉するためスプリッタという装置が必要だったりするデメリットもある。したがって、ADSLといえばG.lite方式のほうが一般的である。ただこれまで日本国内ではNTTがISDNの普及に力を入れてきた背景がある。ADSLとISDNは相性が悪く、ISDN回線の干渉を受けやすいという欠点があった。特にYahho!BBが採用するANNEX Aは、その影響を受けやすい。しかしNTTのフレッツADSLで採用されているANNEX Cは、ISDNの干渉を受けにくいというメリットがある。いずれにしても現時点ではADSLが急速に普及しつつあるのは事実である。
ADSLモデム Asymmetric Digital Subscriber Line Modem。ADSL通信を行なうためのデータ変調/復調装置。通常のアナログモデムと同様に、デジタルデータを変調してアナログ信号に変換したり、その逆を行なうための装置である。既設の加入者回線にADSLモデムを接続する場合、アナログ音声信号とデジタル信号を分離/合成するために、スプリッタと呼ばれる信号分離装置を使う。このスプリッタを電話線の両端にそれぞれ取り付け、一方は音声信号として既存の電話機や交換機に接続し、もう一方をADSLモデムに接続する。このため、アナログ電話通信の状態には関係なく、ADSLモデム経由でのデータ通信は常に可能となっている。ADSLモデムは、通常はLANポートを装備していて、パソコンとはLANケーブルで接続するが、USB接続のものもある。
CSMA/CD Carrier Sense Multiple Access with Collision Detectionの略。Ethernetでも採用されている、ブロードキャスト型LAN媒体における通信モデルの1つ。複数のノードが衝突を起こさずに(もしくはなるべく起こさないようにして)通信するための方法。データを送信したいノードは、まず、現在通信が行われているかどうかを確認します(これをCarrier Senseという)。もし通信中ならそれが終わるまで待つ。通信が終われば、送信したい各ノードがデータ送信を開始します。このとき、どのノードも対等に送信する権利を持つところからMultiple Accessというわけです。もし複数のノードが(ほぼ)同時に送信を始めたとすると、送信されたデータはケーブル上のどこかで衝突することになります。このため、送信するノードは信号を送る時、同時にケーブル上の信号も監視していて、衝突によってデータパケットが壊れていれば(Collision Detectionすれば)、ただちにジャミング信号を一定時間送ってから送信を中止します。ジャミング信号は、衝突検出を確実にするための特別な信号です。その後、送信をしようとしていたノードは、ある「ランダムな」時間待った後、再度送信を試みるが、15回再送信を行なっても衝突が発生した場合、送信は失敗したとみなして、あとは上位層での再試行にまかせます。この方式の欠点は、トラフィックがある程度増大すると衝突が頻繁に起こり、送信が失敗することが多くなり通信効率が極端に低下することです。
CATV Cable TV(ケーブルTV)の略語。VHFやUHF帯の電波を用いた地上波TV放送ではなく、同軸ケーブルによって接続した限定地域に対して、多様なサービスを提供するTV放送システム。ただし、人工衛星からの放送をアンテナで受け、ある地域にサービスする形態もCATV(community antenna TV)と呼ばれることもある。本来は、有線テレビ放送の為に回線を設置したのだが、CATV回線を利用してインターネットサービスも行うことが一般的になっている。CATVインターネットは、ISDNよりも高速通信が可能であり、ADSLと同様のブロードバンド通信の範疇にいれられている。常時接続も可能で、ADSLと比べて他の回線の影響も受けにくいというメリットもある。
DHCP

Dynamic Host Configuration Protocolの略。LAN上のコンピュータに動的にIPアドレスを割り当てる方法。コンピュータがネットワークにログインすると、DHCPサーバーが、あらかじめ用意されたIPアドレスの1つをそのコンピュータに割り当てる。
Iダイヤルアップルータやブロードバンドルータには、DHCP機能が搭載されている。

DMZ  非武装地帯(DMZ:demilitarized zone)のこと。
組織の内部ネットワークと危険の多い外部ネットワーク(一般的にインターネット)の間に設置されている隔離されたネットワーク領域(サブネットワーク、Subnetwork)のこと。コンピュータセキュリティの一技法として使われる。この名称は、軍事的な非武装地帯に見たてて名づけられた。
用語本来の正式な位置づけとしては、自らの防御壁(ファイアーウォール)より外側の領域を指す。英語では、Data Management Zone, Demarcation Zone または Perimeter Network とも呼ぶ。 
DNS Domain Name Systemの略。インターネットなどのTCP/IPネットワーク上で、ホスト名からIPアドレスを割り出すサービスを提供するシステム。たとえば、自分のコンピュータからmacpower.ascii.co.jpというホストにつなぐ場合は、自分のいちばん身近なDNSサーバーにmacpower.ascii.co.jpのIPアドレスがあるかどうかを問い合わせる。そのDNSサーバーになければ、さらに上の階層のDNSサーバーに問い合わせるということを繰り返し、自分と相手先の両方を含むDNSサーバーのIPアドレスを探しあてる。そこから相手先に向かってサーバーの階層を降りていき、相手先のIPアドレスを探し出して自分のコンピュータに返送してもらう仕組み。
Ethernet Xerox社のPalo Alto Research Center(PARC)のRobert Metcalfeらによって発明されたネットワークの媒体。パソコンLANの事実上のデファクトスタンダードです。オリジナルは伝送速度3Mbpsであったが、Xerox, Intel, DECによって制定されたEthernet 2.0の仕様では10Mbpsとなりました。その後ISOプロトコル階層を考慮して、IEEE 802.3として規格が決められ、伝送速度100Mbpsをサポートするようになりました。最新のEthernetでは、1000BASEという伝送速度1000Mbpsを持つ規格も登場しています。
FTP File Transfer Protocolの略。ネットワーク上のクライアントとホストコンピュータとの間で、ファイルの転送を行なうためのプロトコル(またはそれを実装したコマンド)。UNIXでは、このFTPプロトコルを実装したftpコマンドが標準で提供される。ftpを使用するには、基本的にホスト側に自分のアカウントがなければならない。しかし、Internet上のftpサイトでは、誰でもftpを使用できるようにした(誰でもファイルをダウンロードできるようにした)anonymous ftpと呼ばれるサイトがある。Internet上のftpサービスといえば、特に断りがないかぎりこのanonymous ftpを指す。ftpでファイルをダウンロードする際の手順は次のとおり。(1)ホストコンピュータに接続する(2)ユーザーの認証を受ける(3)目的のファイルを探す(4)ファイルをダウンロードする(5)接続を解除するサーバ名を指定してホストコンピュータに接続したら、続いてユーザー名とパスワードを入力する。ただしanonymous ftpでは、ユーザー名に「anonymous」か「ftp」を指定し、パスワードには「自分のメールアドレス」を指定すればよい。これは、特にRFCなどで規定されているわけではないが、運用上このような慣例になっている。こうして認証を終えると、cd(Change Directory)やget(ファイルの取得)など、ftpの各コマンドが使用できるようになる。FTPのファイル転送モードには、ASCIIモードとBinaryモードの2種類がある。ファイルの転送を開始する前に、このうち適切なモードを選択しなければならない。このうちASCIIモードは、基本的にテキストファイルを転送するためのもので、転送時に行末コード(UNIXでは0Ah、DOS/Windowsでは0Dh、0Ah)に関する変換や、漢字コードの変換(ftpクライアントによる)が行なわれる。一方のBinaryモードはディスクのイメージをそのまま転送するモードで、別名をイメージモード(I MODE)とも呼ばれる。プログラムファイルやアーカイブファイル、ビットマップファイルなどを転送する場合には、このBinaryモードを指定しなければならない。
GIF Graphics Interchange Format。汎用グラフィックスファイルフォーマットの1種。アメリカの大手パソコン通信ネットワークであるCompuServeで開発されました。GIFフォーマットは、InternetのWWW(World Wide Web)でビットマップ表示を行なう際に利用されるグラフィックスフォーマットの1つです。もともとはCompuServeにおけるデータ交換用として決められたフォーマットです。ただし、モノクロは256階調、カラーは256色までしか扱えないので、高精度なグラフィックには向いていません。  
HTML Hyper Text Markup Languageの略。HTMLはSGML(Standard Generalized Markup Language)の書式を踏襲したマークアップ言語の1つです。HTMLはWWWサーバでのドキュメントを記述するための言語として広く知られています。このページもHTMLで記述されています。WWWサーバのドキュメントでは、このHTMLにより文書の構造や体裁などの要素(SGMLやHTMLでは、これらをエレメントと呼んでいる)を定義し、イメージやURLを貼り込んで、ハイパーテキストを実現している。
HTTP HyperText Transfer Protocolの略。InternetのWorld Wide Webサービスにおいて、WWWサーバからWWWクライアントに対してHTMLで記述されたドキュメントを送受信するための通信プロトコル。HTTPはリクエストとレスポンスからなる非常に単純なプロトコルで、それぞれリクエストとレスポンスが独立した通信の単位となる。まずWWWクライアントは、リクエストとして表示したいWWWページのURLのパス名を送信する。これに対しWWWサーバは、自分が持つHTMLの文書をクライアントに送信する。たとえば、あるWWWサーバにアクセスし、接続が完了したところで、クライアント側から「GET /」を送信すると、サーバからの応答として、HTMLのデータが返ってくる。こうしたWWWサーバとWWWクライアントとの通信の様子は、telnet(ネットワーク経由の仮想端末ソフトウェア)を使用して簡単に確認することができる(一般にHTTPのポート番号は80番を使用する)。ただしHTTPでは、この1回のデータ取得のたびにサーバへの接続を行ない、データの受信を終えると接続を切断することから(この1回の操作をセッションと呼ぶ)、1つの操作で複数のWebページを参照するような場合でも、あるページから他のページにわたる際のステータスが保持できないという欠点がある。このため典型的な例としては、データベース検索時の絞り込み処理(直前の検索結果を対象として、さらにデータの絞り込みを行なう処理)などを実現することが難しい。
IANA Internet Assigned Number Authority
インターネット上で利用される アドレス資源( IPアドレス、 ドメイン名、 ポート番号など)の標準化や割り当てを行う ISOCの下部組織。実際の業務は各国の下部組織が担当している。日本でアドレス資源の割り当て業務を行っている団体はJPNIC。
IMAP Internet Message Access Protocolの略。Internetメールシステムにおいて、メールを読み出したり送信したりするためのプロトコル。IMAPは、一般によく使われているPOP/SMTPプロトコルと違って、送信と受信の両方の機能を併せ持ちます。また、メールのホストマシン上に置いたメールボックスの管理機能も持ち、メールファイル自体はホストマシン上に置いたまま管理するのがPOPと異なる点です。POPのようにメール自体をクライアント側へロードしてこないので、複数のクライアント環境から(たとえば会社と自宅の両方からアクセスする場合など)アクセスしても、メールを同じように読み書きすることができます。
interNIC インターネットの全体のIPアドレス、ドメイン名、ネットワーク情報を管理し、かつ.com、.net、.orgで終わるドメイン名を管理している組織。
NIC は地域によって管轄がありInterNIC、APNIC、JPNICという様にInterNICはインターネットを統括し、かつアメリカを管理している。また、APNIC がアジアを管理し、JPNICが日本を管理してる。
IPv6

インターネットの基盤となる通信プロトコル「IPプロトコル(Internet Protocol)」の次世代バージョン。IPプロトコルでは、データをパケットと呼ばれる小さな単位に分割し、パケットそれぞれにIPアドレスと呼ばれる送り先のタグを付けたうえで宛先まで送る仕組みになっている。IPアドレスはコンピュータ1台ごとに付けられる住所となるもので、世界で固有の番号であることが要求される。 これまで使われてきたIPプロトコルは「IPv4」と呼ばれている。IPアドレスに32bitの番号(実際には、8bitずつの10進数に分けて「192.168.72.54」などと表現する)を使っているため、最大で約43億台のコンピュータが接続できる。しかし、1990年代に入ってインターネットの普及とともに接続台数が急速に増え、IPアドレスが不足することが懸念され始めた。そこで1994年に登場したのがIPv6である。
IPv6での最大の変更点は、IPアドレスが128bitの番号(16bit単位に区切った16進数で「27c0:12:d8ab:0:3b8:f4ff:fe5e:756a」などと表現する)に変更されたこと。これで接続できるコンピュータの数は天文学的な量(およそ10の38乗)になる。テレビやエアコン、冷蔵庫、電子レンジといったデジタル家電や自動車、携帯電話を含めても、IPアドレスの枯渇の心配は解消される。また、IPv6ではパケットそのものを暗号化してセキュリティを強化する「IPsec」と呼ばれる機能や、ネットワークの自動設定機能が付加されたことも大きな変更点として挙げられる。

IPアドレス Internet Protocol Addressの略。TCP/IPネットワーク上でコンピュータを識別するための32ビットのアドレスで表現されます。具体的には、202.247.130.5のように8ビットごとに区切った4つの数字で表記します。この一つ一つの数値は、0〜255までの値を取り得ます。インターネットに接続するコンピュータには、すべてIPアドレスが割り振られます。このIPアドレスは、同じものが2つあってはいけないので、インターネットが普及してきて接続されるコンピュータの数が増えてくると、IPアドレスが枯渇してきます。そこでLANに接続されたコンピュータは、プライベートネットワーク内だけで通用するプライベートIPアドレスを割り当てて、プロキシーサーバやルータを経由することで、インターネットに接続します。こうするとグローバルIPアドレスが少なくてすみます。CATVインターネットでもこのような方法がとられています。しかしこれでも本質的な解決にはならないので、IPv6と呼ばれる新規格のIPアドレスが導入されつつあります。これは、128ビット長のアドレスで現在の4倍の情報量があるので、当分は枯渇しないでしょう。また、個人がISPと契約する場合に利用されるダイヤルアップIP接続では、接続の都度ISPがIPアドレスを自動的に割り当てるので、接続するたびにIPアドレスが変わります。IPアドレスの設定はコントロールパネルの「TCP/IP」を利用する。
IPマスカレード NATによるIPアドレスの変換だけでなく、その上位プロトコルであるTCP/UDPのポート番号も識別することで、異なる通信ポートを利用するものについては、1つのグローバルIPアドレスを利用して、複数のローカルノードが外部と通信できるようにしたソフトウェア。UNIXシステムの1つであるLinux上で最初に開発された。「masquerade」は「仮面舞踏会」という意味。
ISDN Integrated Services Digital Networkの略。統合デジタル通信網と訳される。デジタル回線による電話サービスで、高速で安定したデータ転送が可能。NTTが提供するサービスとしては64Kbpsの回線を使用する一般向けのINSネット64と光ファイバーケーブルを使って1.5Mbpsのデータ転送が可能なINSネット1500がある。回線と通信機器の接続にはDSUやTAといった専用装置が必要。ただし、インターネット接続回線としては、アナログ回線よりもやや高速というだけで十分な通信速度がないので、順次ADSLに繰り替えられつつある。
ISP Internet Service Providerの略。一般にはプロバイダと呼ばれる。インターネット接続サービスを提供する通信事業者を指す。インターネットのサービスを利用するには、インターネットを構成するサーバーにクライアント(端末)として接続する必要がある。サーバーを所有している教育機関や団体、企業などに所属していればLAN経由でインターネットを利用できるが、サーバーを持たない企業や個人でもインターネットを利用できるよう、公共のサーバーを提供する業者が現われた。これがインターネット・サービス・プロバイダで、1993年にはこのような通信事業者の開業が正式に認可された。サービス内容としては、ダイアルアップ接続や法人向けの専用線接続のほか、メールアカウントの提供、Webページのスペースの提供なども行なっている。
JPNIC JaPan Network Information Center。「日本ネットワークインフォメーションセンター(JaPan Network Information Center)」の略称。一般に「ジェイピーニック」と読まれることが多い。JPNICは、日本における、IPアドレスやJPドメイン名の割り当てや管理などの業務を行なう組織。IIJや東京インターネットを始めとする全国のInternetプロバイダらが正会員となり、その運営に参加している。JPNICに関する情報は「http://www.nic.ad.jp/」を参照のこと。
MACアドレス Media Access Control adressの略。ネットワークでホストを識別するために設定されるハードウェアアドレス。Ethernetでは、NICに対して48ビットの識別符号が付けられており、Ethernetアドレスと呼びます。前半24ビットがIEEEで管理されたベンダー固有のIDで、後半24ビットが各NICの連番となり、世界中に1つしかないユニークな番号になります。
MTA Message Transfer Agentの略。 電子メールシステムにおいて、メールの配送を担当する部分。メールアドレスに基づいてメールを相手先へ転送したり、送達確認(相手に届いたかどうかの確認)を行なったり、エラー発生時に(相手名が不明、通信路が故障、相手がビジーなど)、再送処理を行なったり、送信元にエラーメッセージを返したりする。
MXレコード MXレコードは、Mail Exchangerの略であり、DNSサーバーの中にそのドメインにおけるメール・サーバに関する情報が登録されている。
MXレコードには、当該ドメインにおけるメール・サーバとなっているコンピュータの名前(FQDN名)とIPアドレスなどの情報が含まれており、これを基にしてメールの送信先(通常はSMTPのサーバ)を知ることができる。そして、求めたIPアドレスに対してSMTPプロトコルで接続し、メールを送信する。もし相手先ドメインのMXレコードの情報が得られなければ、あて先がないというエラーになる。MXレコードの情報は得られるが、メール・サーバへの接続ができなければ、メール・サーバが(一時的に)ダウンしているものとみなし、しばらく待ってから再度送信を試みる。
全てのダイナミックDNSサービスがMXレコード登録に対応しているとは限らないので注意が必要である。
NAT Network Address Translation
社内のみで通用するプライベートIPアドレスと、Internetアクセスに利用できる本来のグローバルなIPアドレスを相互に変換し、ローカルなIPアドレスしか割り当てられていないノードから、透過的にInternetをアクセスできるようにする技術。
TCP/IPネットワークが広く普及したため、32bitのアドレス値を利用する現在のIPバージョン4では、世界中のすべてのノードにユニークなIPアドレスを割り当てることは不可能である。そこでこのNAT機能を利用して、ある組織内部の各ノードにはプライベートIPアドレスを割り当てておき、その組織から外部のInternetにアクセスするときだけ本来のIPアドレスを割り当てることで、この問題をある程度解消することができる。
 このNATでは、パケットヘッダにある発信元と宛先のIPアドレスだけを識別するため、プライベートアドレスとグローバルアドレスの対応は常に1対1でなければならない。このため1つのグローバルアドレスを使用して外部にアクセスできるノードは、ある時点で1つだけに制限される。これに対し現在では、TCP/UDPの通信ポートごとにローカルアドレス−グローバルアドレスの対応関係を管理することで、異なるポートを使用した通信については、1つのグローバルアドレスで複数のローカルノードが同時に通信できるようにするIPマスカレードも利用できる。
OSI参照モデル OSIはOpen Systems Interconnectionの略。開放型システム間相互接続と訳される。1977年にISO(国際標準化機構)が発表したネットワーク・システムの規格モデル。ネットワーク・システムを7つの層(レイヤー)に分け、各層の役割と機能を定める。7つの階層は「物理(フィジカル)」層、「データリンク」層、「ネットワーク」層、「トランスポート」層、「セッション」層、「プレゼンテーション」層、「アプリケーション」層。たとえば第1層の物理(フィジカル)層では、シリアル/パラレルのような伝送方式の電気的・機械的仕様が規定される。また、インターネットの標準的プロトコルであるTCP/IPはネットワーク層とトランスポート層にあたる。
POP Post Office Protocolの略。電子メールをスプールしているシステムから、TCP/IPプロトコルを使ってメールスプールの内容を読み出すためのプロトコル。POPは電子メール受信のためのプロトコルで、これによりメールクライアントは、電子メールをスプールしているサーバ(メールサーバ)から、メッセージを取得します。この際、メールクライアントとサーバ間でやり取りされるコマンド体系は簡単なASCIIテキスト形式のもので、問い合わせコマンドと応答文字列の対からなります。Windows環境で一般に利用できる電子メールクライアントソフトウェアでは、このPOPを利用して、サーバからクライアントPCのローカルディスクにメールの内容を移動させ、クライアントPCだけで(メールサーバが存在しなくても)メールの表示などを可能にしたタイプのものが多い。これ以外にも、電子メールクライアントソフトウェアの構成としては、メールのスプールを直接操作するシステムや、IMAPを利用して、サーバからメールを取り出さずに処理するものもあります。最近では、Windows対応のソフトウェアでも、このうちのIMAPに対応するものが増えています。
PPP PPPとは、2点間を接続してデータ通信を行うためのプロトコルです。
ダイヤルアップPPP は、PPPにダイヤル発信や着信の機能を追加したものであり、電話回線を通じてコンピュータをネットワークに接続するダイヤルアップ接続でよく使われるプロトコルです。
もっとも最近ではダイヤルアップ接続自体が少なくなりPPPoEによる接続が一般的となっています。
PPPoE Point to Point Protocol over Ethernetの略。Ethernet上で、ダイヤルアップ接続のPPPと同じ2点間のセッションを張るためのプロトコルです。
ADSL、CATV、FTTHなどのブロードバンドサービスで利用されています。
PPPは2台のコンピューター間で直接通信するために開発されたプロトコルなので、通信相手はつねに1台であるため接続先を探す必要はありませんが、Ethernetでは多数のコンピューターがネットワークを共有しているため、そのままでは通信先とのセッションを張ることができません。そこでPPPoEでは、通信に先立って接続先を見つけるという機能をPPPに付加しています。PPPoEでは、まずユーザー名とパスワードを使って接続元のユーザーを認証し、正しいユーザー名とパスワードであると認証されると、どのような手順でデータを送受信するか、などといったことを相互で取り決めた「PPPリンク」と呼ばれる論理的な通信路を確立し、それを使って実際の通信を行ないます。
SMTP Simple Mail Transfer Protocolの略。TCP/IPの上位プロトコルで、電子メール送信システム(MTA)で使われるプロトコル。電子メールソフトがメールサーバにメールを送るときや、メールサーバ間のメールのやり取りに使われます。
SMTPは、もともとはサーバ間でメールをやり取りするためのプロトコルだったが、現在ではPOPを用いた電子メールクライアント・ソフトウェアが、サーバに対してメールを送信する際にも利用されている。POPと同様に、SMTPのコマンド体系も簡単なASCII文字列であり、これらの文字によるコマンドをやり取りすることで、メール送信のための通信が行なわれる。
TCP/IP Transmission Control Protocol/Internet Protocolの略。ネットワークプロトコルのひとつ。UNIXワークステーションおよびインターネットにおける標準プロトコルです。TCPは、OSI参照モデルのトランスポート層プロトコルにあたり、TCPとUDPの2つをサポートしています。IPは、OSI参照モデルのネットワーク層プロトコルにあたります。インターネットに接続する場合には、このプロトコルをサポートしていることが必須ですが、WindowsやUNIXでは標準でサポートしているので心配要りません。
URL Uniform Resource Locator。Internet上のリソースのロケーションを指し示す記述様式。
[例] http://www.ascii.co.jp/pubindex.html
@スキーム名「http」はスキーム名と呼ばれるもので、これにより、URLが指し示すリソースの種類を表わす。httpのほかには、ftp、wais、mailto、telnetなどがある。
Aサーバ名(ドメイン名)「//www.ascii.co.jp」はサーバ名で、そのリソースを提供するInternet上のサーバを識別する。スキーム名とこのサーバ名の区切りにはコロン(「:」)を指定する。
Bパス名「pubindex.html」は、サーバ内でのHTML文書を示すパス名。WWWクライアントでは、このファイルを読み込むことで、WWWサーバの情報を表示する。
VDSL Very high bit rate Digital Subscriber Lineの略。
メタルの電話線ケーブルを用い,高速通信を行うxDSL技術の1つ。1対の電話線ケーブルを使い,数百メートル〜1キロ程度の近距離で10M〜50Mbps程度の高速伝送を行う。伝送距離が短いため,幹線は光ファイバーで伝送し,支線部は電話線ケーブルを利用する,いわゆるFTTCの形態での導入が考えられる。また,最近ではビル,マンションなどの構内における伝送手段としても注目されている。
WWW World Wide Webの略。インターネットでの情報検索システム、サービスシステムのひとつ。ハイパーテキストの概念を応用した分散型の情報システムで、CERNが開発した。単にWeb(ウェブ、ウェッブ)と呼ばれることも多い。Webコンテンツ(インターネット上のWebサーバーに掲載されているテキストやグラフィックなど)をブラウズするには、Netscape NavigatorやMicrosoft Internet ExplorerなどのWebブラウザが必要となる。 
WWWブラウザ WWW browser。WWWサーバの情報をクライアント側でブラウズするためのソフトウェア。MicrosoftがWindowsに標準搭載するInternet ExplorerとNetscape CommunicationsのNetscape Navigatorが代表的なWWWブラウザである。WWWサーバとWWWクライアント間の通信プロトコル(HTTPプロトコルやHTML)は基本的に公開されているが、セキュリティ機能や音声/動画などのマルチメディアデータの再生、WWWサーバ−WWWクライアント間でのプログラム転送を可能にする拡張言語(Java、Visual Basic Script)などをサポートするために、各社独自の機能拡張を施している部分もある。このため一部の情報は、特定のWWWブラウザを利用しなければ正しく処理できない場合もある。
アクセスポイント access point。ISPが設けたインターネットに接続するための電話番号。アクセスポイントにはインターネットに通じるサーバが接続され、ダイヤルアップ接続してきたユーザーをインターネットへ接続する。プロバイダにもよるが、大規模なプロバイダであれば全国各地にアクセスポイントを設置している。アクセスポイントまでの電話料金は通常、接続料金とは別にユーザーが負担する必要があるので、なるべく同一の市外局番内にあるアクセスポイントに接続したほうが料金を節約できる。
アップロード ローカルのコンピュータから、ネットワーク上にファイルを転送し、他のユーザーにそれを公開すること。ホームページを公開する場合などでサーバにページのデータをコピーする場合にアップロードすることになる。
イントラネット WWW(ワールド・ワイド・ウェブ)やTCP/IPなどの、インターネットで普及している技術を使って構築されたLANをイントラネットと呼ぶ。インターネットとの大きな違いは、社内だけとか限定されたネットワークの利用となっている点である。WWWを使用してデータの検索や電子掲示板の利用などを行うことができるなど、その面では社内に作られたインターネットともいえます。
TCP/IPやブラウザ、メールソフトなどすでに普及している技術を使用しているので比較的手間もかからず、クライアント側はインターネットブラウザだけで簡単にサービスを利用できるのが特徴。「イントラ(intra)」とは「内部の」という意味。さらに、個別のイントラネットシステムをインターネットを通じて結び、相互にデータ交換ができるようにしたシステムを「エクストラネット」という。
グローバルIPアドレス Global IP Address。インターネットで使うことを許されたIPアドレス。IPアドレスとは、TCP/IPネットワーク(TCP/IPはインターネットで採用されている通信プロトコル)上で特定のコンピュータを識別するための番号である。現在は、4つの10進数に区切った32bitの数字で「133.152.1.59」などと表現するIPv4が主に使われている。インターネットにコンピュータを接続するためにはNIC(Network Information Center)と呼ばれる組織から正式にIPアドレスを取得しなければならないが、実際にはインターネットに接続しないTCP/IPネットワークもたくさんある。この場合、わざわざNICからIPアドレスを取得するのは手間がかかるので、申請しなくても使ってかまわないというIPアドレスがあらかじめ用意されている。これを「プライベートIPアドレス」といい、IPアドレス空間のうち「10.x.x.x」「172.16.x.x〜172.31.x.x」「192.168.x.x」の3つの領域が予約されている。プライベートIPとグローバルIPを変換するNATのような技術が開発されると、企業内ネットワークなどで広く用いられるようになった。そして、NICから正式に割り当てを受けているIPアドレスのことを「グローバルIPアドレス」と呼んで区別するようになっている。なお、一般のインターネットサービスプロバイダ(ISP)から電話回線やISDNでインターネットに接続する個人ユーザーは、ISPの所有するグローバルIPアドレスを借り受けて使うことになる。また、CATVインターネットでは、グローバルIPアドレスではなく、プライベートIPアドレスを割り当てられることもある。この場合、インターネット側からの接続はできないため、サーバの公開などを行なうことはできない。
スイッチングハブ switching hub。スイッチング機能が追加されたハブ。OSI参照モデルでは、データリンク層におけるマルチポートブリッジに相当します。スイッチングハブは、個々のポートに接続されたEthernetデバイス(Ethernetカード)の物理アドレス(MACアドレス)を記憶し、通信に必要なポート同士を直結してデータのやり取りを行なえるようにします。スイッチング機能を持たない通常のハブでは、パケットをすべてのポート(ノード)に送出し、受け手であるノードがこれに応答するのだが、ネットワークのトラフィックが大きくなってくると、この方式ではパケットの衝突が発生する可能性が高くなる。通常、ハブに接続されるノードは、いったん接続されると、そのポートに永続的に接続され続ける場合が多い。このため、伝送されるパケットのMACアドレスをチェックすることにより、特定のポートに接続されている(接続されている可能性が高い)ノードを知ることができる。スイッチングハブは、こうして学習した情報から、パケットの送り手から受け手への伝送路を電話交換機のように直結する。こうすれば、複数のノード(ポート)間で通信が発生した場合でも、パケットは衝突せずに通信が行なえるようになり、伝送路の見かけ上のバンド幅を向上させることができる。トラフィックの増大により、パケットの衝突が多発するような場合には、スイッチングハブの導入が効果的である。
ターミナルアダプタ パソコンや電話、FAXなど、本来ISDN対応機能を持たない通信機器をISDNに接続するために必要になるアダプタ。
省略してTAと呼ばれることも多い。
TAの主な役割は、信号変換、速度変換、発呼や着信の制御などである。ISDNに対応した端末(ISDN電話やG4 FAXなど)は、それ自体がTAの機能を内蔵しているため、これらはDSUに直接接続することが可能だが、前出のPCやモデムなどにはこの機能がないため、必ずTAが必要になる。TAにDSUが内蔵されているモデルも多く、そのような製品であればそれ1個で全てまかなえることになる。
パソコンをISDNに接続することを目的としたTAには、RS-232Cなどのデータポートが用意されており、このポートとパソコンのシリアルポートを接続することで、ISDNを利用したデータ通信が可能になる。最近では、このデータ通信用ポートと同時に、アナログ電話機を接続するためのポートを備えたものが一般化している。
ダイナミックDNS

接続するたびにIPアドレスが変化するインターネット接続ではDNSに固定登録できない。
そこで一時的にIPアドレスとURLの変換を行うのがダイナミックDNSだ。
DynDNS.orgやddo.jpがその代表的なサービスで、通常はWebブラウザ経由でIPアドレスの更新通知を行うが、その作業を自動で行うユーティリティなども存在する。
ただ、IPアドレスが変わった後で更新を行わないと、ほかのPCにURLが割り当てられたままになってしまうので運用には注意が必要である。
これについては、ソフトウェアでIPアドレスが変動した時に自動的にDNSサーバーに更新をかけることができるようになっているのでそのようなソフトを使うこともできる。DiCE for Windows などが一般的である。

ダイヤルアップIP接続 電話回線を使ってインターネットに接続する場合、ISPがその都度IPアドレスを割り当てて、インターネットに接続する接続方法を指す。
ダイヤルアップルータ dial-up router。ダイヤルアップ接続機能を備えたルータ。通常は、ISDN回線とLANを接続する装置を指す。ダイヤルアップルータは、IPマスカレードにより、ルーティングが行われている。そのため、ISDN回線が1回線しかなくとも、複数のマシンから同時にインターネットに接続できる。またDSU機能やTA機能を持っているものが一般的である。電話機もここに接続できて、インターネットと電話の同時利用もできる。
ダウンロード ネットワークなどで接続されたどこか別の場所にあるサーバ(コンピュータ)などからソフトやデータを取り寄せること。インターネット上には、フリーソフトなどを公開しているFTPサーバが多数存在するので、そこからフリーソフトやシェアウェアなどを入手する場合には、ダウンロードすることになる。
ドメイン名 ネットワーク環境でのひとまとまりの管理対象をドメインと呼ぶ。インターネットに接続されているコンピュータを識別するためにドメイン名が使われる。ドメイン名は、国別コード、組織種別コード、組織名で構成され、組織内の階層はサブドメインと呼ばれる。たとえば「macpower.ascii.co.jp」というドメイン名があったとすると、「jp」が国別コード、「co」が組織種別コード、「ascii」が組織名、「macpower」がサブドメインとなる。ドメイン名は日本ネットワークインフォメーションセンター(Japan Network Infomation Center:JPNIC)に申請をすることによって取得できる。各ドメインではDNSサーバーを設置し、ドメイン内のコンピュータの情報を提供することになっている。
ノード パソコンなどの装置を接続するネットワーク(LAN)上の接合点や、インターネット上の中継点、また、そこに設置されるコンピュータのこと。パソコン通信サービスではユーザーが電話をかける拠点のことをノード局またはアクセスポイントという。ノードとホストコンピュータ間は専用回線で接続されているため、ホストから離れているユーザーでも電話料金の負担が大きくならない。
ハブ HUB。LANのケーブルを集中して接続する集線装置。小さなネットワークの場合はハブ1台で簡単なLANを構築することが可能です。OSI参照モデルの物理層におけるリピータに相当します。モジュラージャックが複数付いており、Ethernetの10BASE-T(ツイストペア仕様)で使用されます。これに100BASE−TXに対応したNICから接続しても、10Mbpsまでしか通信速度がでません。
ファイアウォール  ファイアーウォール(防火壁、Firewall)とは、ある特定のコンピュータネットワークとその外部との通信を制御し、内部のコンピュータネットワークの安全を維持することを目的としたソフトウェア(あるいはそのソフトウェアを搭載したハードウェア)の技術概念である。
外部から内部のコンピュータネットワークへ侵入しようとするクラッキング行為を火事にたとえ、それを食い止めるものとして防火壁という表現を用いている。 
フレッツ・ISDN NTT地域会社が提供するインターネット接続用の定額通話料サービス。1999年7月に「IP接続サービス(仮称)」として試験サービスを開始し、2000年7月に「フレッツ・ISDN」として正式スタートした。2002年7月時点ではフレッツ・ISDNの月額料金は2800円となっている。フレッツ・ISDNと通常のダイヤルアップ接続との大きな違いは、NTTの収容局(電話局)からISPまでの回線に電話回線網ではなく、「地域IP網」というIPネットワークを使っていることである。1通話で1回線専有してしまう電話回線網を使わないことで、NTTが今まで想定していなかった、電話回線のつなぎっぱなしという状態に対応可能になったのである。とはいえ、従来のISDNでインターネットに接続していたユーザーは、初期投資がほとんどかからずに利用することができる。しかしより高速なADSLが普及するに従って、順次切り替えられていくと考えられる。 
フレッツ・ADSL NTT地域会社が提供するインターネット接続用の定額通話料サービス。フレッツ・ISDNに比べてはるかに高速なブロードバンド技術を利用したADSL回線を利用しています。現時点では、1.5Mプランと8Mプランの2つのプランが提供されています。フレッツ・ADSLは、ISDNの干渉に強いと言われるANNEX Cを採用しています。フレッツ・ADSLもフレッツ・ISDNと同様、地域IP網を利用しています。
ブロードバンド Broadband。一般に「ブロードバンド(broad=広い band=帯域)」という言葉は、ADSLやケーブルTVによるインターネット接続などの“高速なインターネット接続サービス”を指す。アナログ電話回線でのダイヤルアップによるインターネット接続は、もともと音声を通すだけの狭い帯域に限定されているため、せいぜい28.8〜56Kbps程度の通信速度しか出ない。ISDNも、一般的に使われているNTTのINSネット64というサービスでは64Kbps〜128Kbpsである。一方、ADSLやケーブルTV、光ファイバーによるインターネット接続サービスは、512Kbps〜数Mbpsのより高速な通信が可能となっている。128Kbps程度ではTVやVHSクオリティのビデオ信号をリアルタイムに伝送することは困難であったが、ブロードバンドであれば映像などの伝送も十分実用的になるなど、インターネットやPCの利用方法がますます広がる可能性を秘めているといえる。
ブロードバンドルータ Broadband router。通常は、ADSL/CATVモデムとLANを接続する装置を指す。そのため両方ともLANポートを持つことになる。内部では、IPマスカレードによるルーティングが行われている。そのため1回線しかなくても、複数のパソコンから同時にインターネットに接続できるようになる。
プロキシサーバ proxy server。ファイアーウォールの内側にあるクライアントからアクセス要求(HTTP、FTPなど)を受け付け、クライアントの代理を務めるサーバーの総称。これによって、ファイアーウォールを超えて外部にアクセスすることができます。また、外部からの不正なアクセスから自分のクライアントを守る役目もあります。プロキシーサーバーは自分のディスクに取得したデータをキャッシュするため、同一ファイルがアクセスされた場合にはキャッシュされたファイルを転送してスピードの向上にも貢献します。
ベストエフォート best effort。ネットワークにおいて、あるサービスのタイプが保証されない通信形態のこと。ネットワーク網全体としては最善を尽くすように努力するが、エンド・ツゥ・エンドで見ると、サービスの保証がなく、最悪の場合はまったくサービスが受けられないこともある。保証するサービスのタイプとしては、送信したデータパケットが確実に相手に届くかどうかとか、ある値以上の通信帯域幅が常に確保できるかどうか、送信したパケットがある決められた時間以内に相手に届くかどうか、優先度の高いパケットが、その他のパケットよりも先に相手に届くかどうか、信頼性、セキュリティなどがある。通信の品質は低いが、その分安価に実現することができる。たとえば、EthernetやInternetは典型的なベストエフォート型の通信システムであり、通信するノードやトラフィックが増えてくると、パケットの消失や遅延、(実質的な)通信帯域の低下などが起こる。また、NTTが提供するフレッツISDNやフレッツADSLなどもベストエフォート型のサービスである。
ホスティングサービス Hosting Service。インターネット上での情報発信のために高性能なサーバや高速なインターネット回線を貸し出すサービス。独自ドメインでのホームページ運営やCGIなどの技術を使った本格的なホームページ作成が可能。利用規模によっては個人での利用もできる。
ホームPNA Home Phoneline Networking Allianceの略。
家の中に配線されている電話線を使って、家庭内ネットワークを実現しようとしている団体。それと、その団体によって作られた規格。
メールサーバ インターネット上に常に接続され、自ネットワーク内のユーザの電子メールの送信や受信を行なうコンピュータ。
他ネットワークのユーザに電子メールを送信するSMTPサーバと、自ネットワーク内のユーザあてに送られてきた電子メールを保管し、ユーザからの受信要求に対応するPOP3サーバやIMAP4サーバなどを合わせた呼び方。
同じコンピュータがSMTPサーバとPOP3サーバを兼ねていることが多いため、このように呼ばれる。
モデム modem。デジタル信号をアナログ信号に変換し(またはこの逆の変換を行ない)、電話回線を経由してコンピュータ同士が通信できるようにするための装置。パソコンの拡張スロットに装着するボード型やカード型のものもあるが、外付けのものもある。電話回線は、本来、人間の声を送るために作られたアナログ回線網であるため、コンピュータから出力されるデジタル信号はそのままでは送信(受信)できない。このためのデジタル信号からアナログ信号への変換(送信時)、アナログ信号からデジタル信号への変換(受信時)を行なうのがモデムである。PCシステムのシリアルポートからモデムに送られたシリアルなデジタル情報は、アナログ信号に変換されて送信される。この信号変換は、変調(modulation)というプロセスを使って実現される。この変調プロセスでは、まずキャリアと呼ばれる連続した基準信号を作り、このキャリアに対して別の信号を重ねて振幅や周波数、位相などを変化させることで(波形を変化させることで)送信する情報をコード化し、送信先に転送する。一方、変調されたアナログ信号を受け取った受信側では、キャリア信号を取り除き、変調波からコード化された情報を取り出す。このプロセスは復調(de-modulation)と呼ばれる。モデム(modem)は、このmodulationとde-modulationを双方向に対して行なうことからこう呼ばれる。アナログ電話回線を利用してのデータ通信では必須の装置であるため、従来のパソコンでは標準搭載であったが、アナログ電話回線は低速でデータ通信には必ずしも適していないため、主役の座をADSLに奪われつつあることから、パソコンにも搭載されなくなりつつある。
専用線 lease line。通話時間と距離に応じて通話料金を従量制で課金する通常の電話回線ではなく、通信回線をまるごと貸し切りにして、通話時間や接続距離とは無関係に、固定料金で通話できる通信回線。専用線の利用料金は、回線のタイプ(デジタルか、アナログか)、両端の距離(局間距離)などにより算出される。たとえばNTTの専用線サービスには、一般専用サービス(アナログ伝送サービス/ディジタル専用サービス)、高速ディジタル伝送サービス、超高速専用サービス(50Mbps/150Mbps)の3種類がある。このうちアナログ伝送サービスは、通常のアナログ音声通話や、モデムでのアナログ通信を行なうための専用回線サービスである。ディジタル伝送サービスでは、最大9600bpsのデジタル通信回線をサポートするが、モデムでの28800bpsの転送が可能な現在では、少なくとも新規導入を検討するものではなくなっている。アナログ伝送サービスで利用できる回線としては、音声伝送回線(音声通話にかぎり利用可能)、3.4kHz回線、3.4kHz(S)回線の3種類がある。モデム通信で利用する場合には,後者のうちいずれかを選択することになる。これらのうち3.4kHz(S)回線は、「より安定性が高く、9600bpsでの通信が可能」とカタログに表記されている。ただし一般には、3.4kHz回線でも28800bpsでのモデム通信は可能である。高速ディジタル伝送サービスは、64Kbps〜6Mbpsの高速デジタル回線をサポートするサービスである。なおこの専用線サービスは、NTT以外にもサービスを提供している企業がある(電力会社系など)。
無線LAN Wireless LAN。有線ケーブルを使わず、電波や光などの無線で通信を行なうLAN。
2000年にIEEE802.11b対応の製品が各社から発売され、爆発的な普及を始めた。有線ケーブルの敷設が必要ないため、オフィスでは配置換えで机を動かした際もケーブルの再敷設といった手間を省けるほか、ケーブルの敷設が困難な家庭内でもニーズが高まっている。
IEEE802.11bは、アップルとルーセントが共同で開発した無線LANの規格で、2.4GHz帯の電波を使うもの。それ以前の規格と比べ最大伝送速度が11Mbpsと高速になっているほか、他社製品との相互接続性が高く、使い勝手のいいことが特徴だ。相互接続性に関しては、無線LANメーカーの業界団体「WECA」による認定を受けた製品も増えており、今後はさまざまなメーカーの製品を混在して使えるようになる。現在、各社から出荷されている製品は、ほとんどがパソコンに接続するPCカードタイプのインターフェイスカード、カードをデスクトップPCのPCIバスに接続するための変換アダプタ、有線LANとブリッジであるアクセスポイントで構成される。
既存の有線LANと接続するのであればアクセスポイントも必要だが、無線LAN端末だけでネットワークを構成することもできる。これに対して、光を使った無線LANでは、他社製品との相互接続性はないものの、実効速度が高いことが特徴である。
IEEE 802.11b規格では理論上の最大伝送速度は11Mbpsだが、実際は4Mbps前後の速度しか出ない。しかし、室内で使われる最大伝送速度10Mbpsの光無線LAN製品であれば、8Mbps以上の実効速度を期待でき、10BASE-Tとほぼ同等になる。また、光は直進性があるため電波のような漏洩がなく、秘匿性も高い。そのため、多くの端末が接続され実効速度の要求されるオフィスでの利用に向いた製品といえる。ただし、親機と子機を対向見通しで設置する必要があるため、家庭内での利用にはあまり適さない。IEEE802.11b対応の製品では低価格競争も始まっており、今後さらに普及することは間違いない。また、5.2GHz帯の電波を使い、最大伝送速度54Mbpsを実現するIEEE802.11a対応の製品もすでに発売が開始されている。また、ADSL/CATV対応の無線LANアクセスポイント付ルータも販売されている。