奈良県のダム

  大迫ダム(おおさこだむ)
形式 アーチダム
用途 灌漑用水・上水道用水・発電
所在地名 奈良県吉野郡川上村大迫
位置 北緯34度16分26秒 東経136度0分45秒
河川名 紀の川水系紀の川
ダム湖名 大迫貯水池 (おおさこちょすいち)
着手/竣工 1954/1973
管理 近畿農政局
堤高 堤頂長 堤頂幅 堤体積 堤頂標高
70.5m 222.3m m 158,000 m3 EL.400.5m
流域面積 湛水面積 総貯水容量 有効貯水容量
114.8Ku 107ha 27,750,000 m3 26,700,000 m3
大迫水力発電所
最大出力 使用水量 落差 形式
7,400kw m3/s 60.04m  ダム式
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大迫ダムは、近畿農政局が管理する灌漑用水・上水道用水・発電を目的とするアーチダムです。
ただし大迫水力発電所は、関西電力の所有です。
この発電所で最大出力7,400kwの発電を行っています。
このダムは、紀の川の最上流にあり、日本有数の降雨地帯である大台ヶ原を水源としている事から洪水が多発する地域であるのですが、このダムには治水機能がありません。大滝ダムで洪水調節をするという前提で建設されたことになります。
しかし1982年7月31日〜8月1日にかけてこの流域を台風10号が襲いました。このとき大台ヶ原では31日午後11時からの2時間に153mmという猛烈な雨が降り注ぎ、大迫貯水池は急激に増水しダム天端より越流寸前の危機的状況となりました。
このため大迫ダムでは緊急放流を行い、事前にサイレンによる警戒を実施したものの増水が急激で対応が結果的に遅れ、紀の川河川敷でキャンプや釣りをしていた28人が孤立、内7人が死亡したという大事故が発生したのです。
もちろんダム管理者は、規則通りに操作してサイレンも鳴らしていたのですが、被害者はサイレンが聞こえなかったと証言しています。もっとも私に言わせれば大雨になっているのになぜ河川敷でと思うのですが。
しかしこの事件を契機にしてさらに管理・緊急時の対策を検討し、より早期での警戒サイレンの発動や装置の充実を図ったのでこれ以降このような事故が発生することはなくなりました。。