奈良県のダム

  津風呂ダム(つぶろだむ)
形式 重力式コンクリートダム
用途 灌漑用水・上水道用水
所在地名 奈良県吉野郡吉野町河原屋
位置 北緯34度23分58秒 東経135度53分28秒
河川名 紀の川水系津風呂川
ダム湖名 津風呂湖 (つぶろこ)
着手/竣工 1952/1962
管理 近畿農政局
堤高 堤頂長 堤頂幅 堤体積 堤頂標高
54.3m 240.0 m 4.5m 222,000 m3 EL.238.3m
流域面積 湛水面積 総貯水容量 有効貯水容量
38.8Ku 150ha 25,650,000 m3 24,600,000 m3
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津風呂ダムは、近畿農政局が管理する灌漑用水・上水道用水を目的とする重力式コンクリートダムです。
ダム湖は、津風呂湖と呼ばれています。
奈良県側の悲願でもある吉野川分水構想は、水利権を巡る和歌山県側との対立によってなかなか実現しませんでした。
戦後、食糧不足を解消するため農地開拓による食糧増産を図る農林省の『国営農業水利事業』が始まり、紀の川流域においても長年の懸案であった吉野川分水の実現へ向けた動きが行われました。
しかし奈良県・和歌山県双方が納得する事業でなければ分水の実現は困難でした。そこで建設省が熊野川に建設を予定していた猿谷ダムを利用して熊野川の河水を紀の川に導水、補填する事でようやく奈良県への分水が実現する事になったのです。これが1949年に策定された『十津川・紀の川総合開発事業』であり、紀の川本川に大迫ダム、貴志川筋に山田ダムを建設して農業用水を確保する計画でしたが、同時に計画されたのが津風呂ダムであり、吉野町宮滝付近で紀の川に合流する津風呂川下流に建設が計画されました。
そして1962年にダムが完成し、奈良県に上水道用水と灌漑用水が供給されるようになり、長年の悲願が実現したのです。