平成14年1月分 一般作品

  
 作 品  作 者
おじちゃんしめなわづくりまほうのて 5歳  亮太
朝夕の着る物探す冬隣 亮太ママ
大そうじパントマイムでまどをふく 9歳  加奈子
重箱のおせちが味見でへっていく 9歳  佳代子
愛犬も大きなほねのお年玉 10歳 直紀
毎日が短く感じる冬休み 10歳 千佳
江戸時代タイムスッリプで中山道 10歳 遼子
しも降りてカーブミラー役立たず 11歳 ゆき子
大そうじしないと正月来ないのか 11歳 倫道
弟が読むかるた取りとりぬくい 11歳 愛
かいだんをおされてのぼる初もうで 11歳 早苗
鏡餅うちのは真空パックだぞ 12歳 梓
おおみそか母のげんこつじょやのかね 12歳 史明
十円であれもこれもと神だのみ 12歳 祐介
編みあげしマフラーの紺雪便り 14歳 光江
温暖化雪もこわがり降りて来ぬ 14歳 奈々子
じいちゃんがめがねはずすとへんなかお 7歳  ななみ
初詣父はかしわ手僕は鈴 13歳 昌
雪一面椿一輪赤さかな 13歳 たくみ
お正月長者になった気分だよ 11歳 しょうた
おかえりのあとに必ず寒かったやろ 11歳 絵里子
丁寧語裏表あり耳痛し 14歳 奈々子
全員で学校さぼってアメリカへ 15歳 宏
赤々と輝く柿にだまされて 高校生 由紀
おとちだまあの子がくれるあめ玉三つ 16歳 みのり
おみくじを納得行くまで引く姉よ 18歳 直美
空席が日ごとにふえる冬の教室 18歳 亜希子
温暖化しんしん降る雪なつかしむ 18歳 ゆかり
めずらしい雪に早起き珍しい 22歳 芳
まだ寒い亀泣く夜は手をつなぐ 24歳 由紀子
お互いに名前変わらぬ年賀状 看護婦
恋という言葉はまるでフランス語 25歳 看護婦
水たまり夜風に凍える月夜かな 投稿凡人
パソコンの冷たき笑みの賀状書く 加茂米一
目出度さを吹き飛ばすほど北西風 みずと
人うねり 願いうねりし 初詣 宇都宮 正
初雪や椿の花 に綿帽子 nonohana
雪の夜に新春 運ぶ除夜の鐘 nonohana
初釣りに宇和 の黒魚寒さとれ nonohana
松去りて梅の 便りを恋焦がれ nonohana
小春日の屋根 でお喋り寒雀 nonohana
山の峰朧に霞  春を待つ nonohana
蝋梅の黄色き  花に春を知る nonohana
新春に晴れ  着姿の地蔵尊 nonohana
着膨れて世の隅にゐることも術
今村征一
わたぼうし 山茶   花のあか 恋心 雪んこ
深々と雪降る夜の   窓灯り nonohana
陽光に山の白雪澄   み渡る nonohana
一人身に寒さ染み   入るお水取り nonohana
敗戦の寒夜生まれし希望の子 伊三
北の風雪の黒雲春を呼ぶ nonohana
明け空に桃の蕾や 金の鈴 伊三
チューリップの芽 数ミリの息をする 華静
軒下る氷柱簾に透ける冨士 翠雪
我は立つ 雪風の中 歌も出ず 西東重


汐風川柳会の迎春譜  (同人)
  作 品  作 者
追い風に乗れとささやく福の神 越智青園
英才教育乗せられそうな干支の馬 合田遊月
砲声もテロもおさまれ神の鈴 楠本智由
一病を友に今年も生き抜こう 岩間一虫
師の快癒祈って寺社へ三が日 富山ルイ子
初春へ天馬と翔ける意気を抱く 松田晩生
子や孫の幸せ願う初詣    山下栄華
友情の絆がかよう年賀状   出井神童
2002年不況の風よとんで行け 木村文江
又一年健康願う午の年    山本伊佐夫
一本のペンと明日の話する  高畑俊正
吉報を乗せ皇居から春の風  合田悦子

三瓶病院の患者さんの句

 作 品  作 者
看護婦のあとついていく羽抜鳥 いさこ
自分史の最後は花の章にする  康子
美しく老いたる女将菊なます  勘三郎
髪を結い百面相の初鏡    タツコ