B ADSL | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ADSLは、非対称デジタル加入者線と呼ばれ、上下の通信速度が異なる高速回線サービスです。 ADSLは、これまでのISDNと比べて、ブロードバンド通信技術によってはるかに高速でデータ通信ができることから、現在急速に普及しつつあるサービスです。しかもメタリック線で高速通信ができることから初期投資も大して高額にならないメリットがあります。 ADSLは、基本的にはインターネット用サービスとして開発されたと考えてよいのですが、電話回線と共用できるのはISDNと同様です。ただし電話回線としてはアナログ電話回線としてのサービスとなります。この点はISDNに比べてサービス面では劣ります。またNTTのフレッツ・ADSLであれば電話と共用せずにインターネット専用回線としてのサービスも受けられます。 現在、全国展開でADSLサービスを提供しているのは、NTTのフレッツ・ADSL,Yahoo!BB、日本テレコムのJ−DSLなどです。ただしJ−DSLを展開している日本テレコムはソフトバンクに買収されました。 |
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【通信速度の比較】 アナログ電話回線、ISDN,ADSLの通信速度を比較してみましょう。 ADSLは、インターネット側から利用者側へ(下り)の通信速度が上りの通信速度よりも大きいのが特徴です。 またNTTのフレッツ・ADSLには、1.5Mプラン、8Mプラン、モアプラン(12Mbps)、フレッツ・ADSL モア24、フレッツ・ADSL モア40、モアスペシャルがあり、通信速度が異なります。
これを見るとわかるようにADSLの通信速度はISDNやアナログ回線を圧倒しています。 しかしADSLは、ベストエフォート型サービスなので、この数値はあくまで理論値と考えないといけません。 ADSLにはANNEX A,B,Cという規格があり、Yahho!BBではANNEX A,フレッツ・ADSLではANNEX Cが採用されています。 ADSLは、実はISDNと相性が悪く、近くでISDNを使用している利用者がいると、干渉を受けて通信速度が低下します。 特にANNEX Aは、ISDNの干渉に弱いのです。 またあなたの所在地と交換局までの距離が長いと通信速度が低下します。 さらにその交換局に他にもADSLを利用しているユーザが多くなると通信速度が低下することになります。 要するにADSLは、いろいろな要因によって理論値ほどには性能が発揮できないことになる訳です。 私の場合は、フレッツ・ADSLモアスペシャルを利用していますが、測定した結果は、約11Mbpsでした。 これは、実際上はほとんど限界値といえます。 |
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ADSLを利用する場合には、ADSLモデムが必要となります。 また電話回線と共用する場合には、電話機に分岐するためのスプリッタが必要となります。 ADSLモデムには、LANタイプとUSBタイプがありますが、LANタイプを選択した場合は、パソコン側にLANアダプタが必要となります。 さらにフレッツ・ADSLの場合、フレッツ接続ツールが必要となります。 これにはPPPoEプロトコルが含まれていて、これをインストールしないとADSLに接続できないのです。 PPPoEは、WindowsXPには標準搭載されているので、WindowsXP使用時にはフレッツ接続ツールは必要ありません。このフレッツ接続ツールは、けっこうクセがあってトラブルが多数報告されています。 もっとも注意すべきはウィルスバスターです。これがインストールされているとうまくインストールできませんので注意してください。 ただし後述するようにブロードバンドルータを使用する場合は、ルータがPPPoEをサポートするのでフレッツ接続ツールは必要ありません。
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【ADSLのサービスエリア】 ADSLのサービスエリアは、まだまだ全国を完全にカバーしてはいません。もちろん順次サービスエリアを拡大していくことは間違いありませんが、フレッツ・ADSL、Yahoo!BB以外では、まだまだ都市部以外ではサービスエリアが狭いのが現状です。 Yahoo!BBでは、既に45Mbpsの通信速度でサービスを行い料金も安く、サービスエリアもかなり拡大されました。このサービスエリア内であれば申し込みするのが吉です。 しかしYahoo!BBのサービスエリア内でなければ、もっともサービスエリアが広いNTTのフレッツ・ADSLを選択するのがいいでしょう。 ただし、ADSLはいろいろな制約があり、利用できないことがあるので注意しなくてはいけません。 1)交換局からの距離が遠いと、サービスエリア内でも利用できないことがある。 2)既に交換局側の設備が満杯で、これ以上契約ができないことがある。 3)ISDNの干渉で利用できないことがある。 4)光ファイバーが途中に引かれていると利用できないことがある。 |
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【ISPについて】 全く新規にインターネット接続をADSLで開始する利用者はいいのですが、これまでISDNやアナログ回線でインターネット接続を利用してきた利用者は、ISPに関して悩むことがあります。 というのは、これまで契約してきたISPがADSLでも利用できるとは限りませんし、Yahoo!BBではISPも含めた契約になります。となるとこれまでのISPとの契約を解除して、新たなISPと契約しないといけないこともあり得るわけです。 その際、メールアドレスはもちろん変更せざるを得ませんが、もっと困るのはこれまでのISPでホームページサービスを受けていた場合には、その環境を保てない可能性もあるわけです。 ただし、私も利用しているOCNダイヤルアクセスでは、このような問題はいっさい起きませんでした。 私の場合、フレッツ・ISDNからフレッツ・ADSLに変更しましたが、何らの変更も必要なくそのままの環境で利用を継続できました。 |
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【料金について】 ADSLの通信料は、定額制となっています。 まずは、Yahoo!BBの月額料金表を挙げてみましょう。
次にフレッツ・ADSLの月額料金表を挙げてみます。
フレッツ・ADSLの場合は、これに加えてISPの接続料が必要になるので、さらに高額になると考えてください。 しかし、フレッツ・ADSLの場合はANNEX Cを採用していることからISDNの干渉に強いので、通信速度が低下しにくいことはアドバンテージがあります。Yahoo!BBでは、通信速度の低下が問題となり、リーチDSLを採用することでカバーしています。 さらにODNのJ−DSLの月額料金表を挙げてみます。
J−DSLで使用するADSLモデムは、ルータタイプなので最初から複数のパソコンを接続できるメリットがあります。 この3社のADSLサービスの最高通信速度での月額利用料を比較してみましょう。 フレッツ・ADSLの場合、OCNをプロバイダとしてマイラインセット割引で利用すると仮定して(接続料:月額1,312円)計算してみます。 計算は、電話共用タイプ、モデムレンタル料を含む形で行います。
これを見ると月額ではJ−DSL、Yahoo! BB、フレッツ・ADSLの順となります。 ただ、現状では、サービスエリアの広さに関しては逆にフレッツ・ADSL、Yahoo! BB、J−DSLの順になります。 |