JR西日本・高槻駅
高槻(たかつき)
東海道線 島本 高槻 摂津富田
所在地 大阪府高槻市白梅町1-1
駅番号 JR-A38
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 東海道本線(JR京都線)
キロ程 535.2km(東京起点)
駅構造 地上駅(橋上駅)
ホーム 4面6線
乗車人員 57,485人/日(2023年)
開業年月日 1876年(明治9年)7月26日
駅種別 直営駅(管理駅) みどりの窓口
高槻駅
高槻駅
高槻駅(たかつきえき)は、大阪府高槻市白梅町(はくばいちょう)にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線の駅である。
駅番号はJR-A38。「JR京都線」の愛称区間に含まれている。
京阪間のほぼ中間に位置する、高槻市の代表駅である。
京都駅〜新大阪駅間では唯一新快速が停車し、京都・大阪ともに15分前後で移動することが出来る。
新快速等が発着する外側線用のホームが新たに設置された2016年以降は、一部の特急も停車する。
人口35万人を抱える中核市でありながら市内に駅が当駅を含めて5つしかないことや、市内を走るほとんどのバス路線が駅前に集中することもあり、乗車人員は非常に多い。
他社局線と接続しないJR西日本の単独駅では唯一5万人を上回り、また関西圏内の政令指定都市外に位置する駅としては他社も含めて最高の乗車人員を記録している。
ただし、乗り換え案内はされないものの阪急京都本線の特急停車駅である高槻市駅までは約700mと近接しており、かつ当駅も新快速停車駅であることから、ここでJR線と阪急線を乗り継ぐ利用客もいる。
当駅を境に各駅の利用客数が大きく変化するので、当駅折り返しの普通が終日にわたって多数運行される。
快速は朝の一部便を除き当駅から京都方面は普通として運行される。
一方、快速を含めた普通以外の種別においては、平常時は当駅発着便の設定がない。
JR西日本の駅の中では比較的早い時期に全てののりばにホーム柵が設置されたが、1・6番のりばでは全国で初めて実用化された昇降式ロープ柵、2・5番のりばでは3扉対応の可動式ホーム柵、3・4番のりばでは4扉対応の二重引き戸式ホームドアと、異なる3種類のホーム柵が採用されている珍しい駅でもある。
駅北東側には網干総合車両所明石支所高槻派出所がある。
かつては高槻電車区であったが、配置車両は網干総合車両所に移され、電留線のみ残っている。
隣の島本駅との駅間距離は5.3kmあり、JR京都線内で最長となっている。2008年までは山崎駅まで7.5kmにわたって駅がなかった。

ホーム 改札口
ホーム 改札口

駅構造

駅構内は6線あり、島式ホーム2面4線の外側を単式ホーム2面2線(いずれも12両編成対応)が挟み込む地上駅である。
北側(上り方)には上下線間に挟まれた8両編成対応の留置線が2線あり、各駅停車の折り返しに使用されている。
また留置線の先は高架で上り線(内外線とも)を乗り越え、その先の網干総合車両所明石支所高槻派出所(旧高槻電車区)につながっており、夜間滞泊などを行う列車はこの線を走行する。停車場に分類される。
改札口は橋上駅舎の中央口と地下通路でホーム・構外を結ぶ西口改札、新設された1・6番のりば専用のきた西口・みなみ西口の4か所。自動改札機はICOCA・相互利用各ICカードに対応。
当駅は駅長が配置された直営駅であり、管理駅として東海道本線(JR京都線)の西大路駅 - 吹田駅間の各駅を管理しているが、茨木駅と吹田駅には当駅助役相当の地区駅長を配置し、茨木駅が千里丘駅を、吹田駅が岸辺駅を管轄しているため、当駅が全面的に管理下においているのは西大路駅からJR総持寺駅までである。

のりば

番線 路線 方向 行先  備考
1  JR京都線 上り 京都・草津方面  新快速・関空特急「はるか」 
湖西線 敦賀方面(北陸新幹線連絡)  特急「サンダーバード」 
2 JR京都線    京都・草津方面 快速(最終の新快速も含む) 
3 普通(緩行電車)
4 下り 新大阪・大阪・三ノ宮方面  
5 快速(最終の新快速も含む) 
6 新快速・特急「サンダーバード」 
S関西空港線 関西空港方面  関空特急「はるか」 

  • 上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で表記している。
  • 普通電車(京阪神緩行線の4扉7両の電車)は当駅止まり・当駅始発のものを含み、3・4番のりばを使用するのが基本である。
  • 3・4番のりばは、普通のみの発着となった。従来は新快速が遅れた際などに快速が発着することがあったが、新快速専用ホームの新設に伴いその必要がなくなったことを受け、2016年7月16日に下り方4両分にステンレス製の安全柵が設けられ、足元△印の乗車位置案内も消去された。
  • 2番のりばには、京都まで快速の電車、当駅まで快速運転を行う普通電車の他、京都行き最終に接続する当駅で当駅の待避線から外側線の分岐器錆取りを兼ねた京都行き新快速が停車し、5番のりばにも同様に西明石行き新快速が停車する。
運転取り扱い上の呼称(線名)は以下の通り。
  • 1番線 - 1番のりば、上り外側線(本線)
  • 2番線 - 2番のりば、上り内外線(待避線)
  • 3番線 - 3番のりば、上り内側線(本線)
  • 4番線 - 4番のりば、下り内側線(本線)
  • 5番線 - 5番のりば、下り内外線(待避線)
  • 6番線 - 6番のりば、下り外側線(本線)
2016年3月26日の新快速専用ホームの新設に伴い、運転取り扱い上の番線と旅客案内上ののりば番号が揃えられた。上り外側線からは1・2番線に、上り内側線からは2・3番線に、下り外側線からは5・6番線に、下り内側線からは4・5番線に発着できる。
また、上り内側線から4番線への進入も可能であり、ダイヤが乱れた場合に当駅止まりの普通が4番線で直接折り返すこともある。
電車区への進入・出発は2〜5番線から可能。

ダイヤ

日中時間帯は1時間に16本新快速・快速(京都方面行きは当駅から普通)がそれぞれ4本、普通電車は8本停車する。
昼間の快速電車は上りは瀬田駅または栗東駅まで(後続の新快速が湖西線経由の場合は終着駅まで)先着、京都駅到着までに新快速に追い抜かれ、下りは舞子駅まで先着する。
昼間の普通電車については概ね10〜14時台に当駅を発着する便は宝塚方面・神戸方面共に全て当駅折り返し。その他の時間帯は宝塚方面からの便が当駅折り返しで、神戸方面からの便は京都まで運行される。
普通電車は半数が快速・新快速と接続を取る。下り普通のうち当駅で接続を行わない神戸方面行きは新大阪駅到着までに新快速に追い抜かれ、当駅始発の宝塚方面行きは新大阪駅・大阪駅には新快速とほぼ同時刻に到着する。
特急は以下の列車が停車する。
  • はるか:当駅を6時台から7時台に発車する1・3・5・7号の関西空港行き4本、17時台から21時台に到着する38・40・42・44・46・48・50・52・54・56号の京都方面行き10本。
  • サンダーバード:当駅を6時台から8時台に発車する1・3・5・7号の敦賀行き4本、20時台から23時台に到着する42・44・46・48・50号の大阪行き5本。

歴史

京都駅 - 大阪駅間の鉄道が敷設された時、高槻にあった高槻城の石垣を切り崩して、鉄道建設に石材が流用された。
そして大阪 - 向日町駅間が開業した際に、唯一の中間駅として当駅が設けられた。
1877年(明治10年)に京都駅まで延伸され、当時、全線単線だった。
また、高槻は大阪と京都のほぼ中間地点に位置していることから、大阪駅と京都駅をほぼ同時に発車した列車が当駅で交換を行ったといわれている。

年表

  • 1876年(明治9年)7月26日:官設鉄道向日町駅 - 大阪駅間の開通と同時に開業。一般駅。
  • 1895年(明治28年)4月1日:線路名称制定。東海道線(1909年より東海道本線)の所属となる。
  • 1956年(昭和31年)3月1日:高槻電車区設置。面積5900㎡、収容能力111両。
  • 1957年(昭和32年)10月1日:京都駅 - 大阪駅間の複々線の完全復活、電車の内側線への完全移行に伴うダイヤ改正を実施し、快速の停車駅となる(同時に「急行電車」を「快速」と呼称変更)。
  • 1979年(昭和54年)7月1日:橋上駅舎の使用を開始。高槻駅南側の再開発が完成。グリーンプラザたかつきが竣工。国鉄高槻駅南バスターミナルの使用を開始。
  • 1981年(昭和56年):高槻駅北地区再開発事業準備組合が発足。
  • 1982年(昭和57年)11月15日:貨物の取り扱いを廃止。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:201系投入によるダイヤ改正に合わせ、昼間の快速が当駅 - 京都駅間で「普通」に変更。
  • 1987年(昭和62年)
    • 3月31日:貨物の取り扱いを再開。ただし、以降の貨物取り扱い実績は無い。
    • 4月1日:国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
  • 1988年(昭和63年)3月13日:路線愛称の制定により、「JR京都線」の愛称を使用開始。
  • 1990年(平成2年)3月10日:ダイヤ改正に伴い、日中の新快速が当駅に停車する。
  • 1993年(平成5年)
    • 3月18日:土曜・休日の新快速が新たに朝時間帯にも停車。ただし、夕方以降は通過のまま。
    • 8月:高槻駅北地区第一種市街地再開発事業が「第一種市街地再開発事業」の都市計画が決定(1994年に丸井が、1999年に十字屋が相次いで出店を辞退するが、2001年に平和堂の出店が決定し着工)。
  • 1995年(平成7年)9月1日:新快速が土曜・休日終日停車となる。
  • 1997年(平成9年)
    • 3月8日:新快速が全列車終日停車となる。
    • 7月5日:自動改札機を設置し、供用開始。
  • 2002年(平成14年)7月29日:JR京都・神戸線運行管理システム導入。
  • 2003年(平成15年)11月1日:ICカード「ICOCA」の利用が可能となる。
  • 2004年(平成16年)
    • 2月27日:アクトアモーレが駅北側に開業(竣工は2月19日)。駅コンコースと新たに建設したペデストリアンデッキで直結。
    • 11月21日:エレベーター、エスカレーターが供用開始される。
  • 2005年(平成17年)3月31日:高槻駅北地区第一種市街地再開発事業が完了。総事業費は4020億円。
  • 2006年(平成18年)4月1日:JR貨物の駅が廃止され、貨物の取り扱いが終了。
  • 2007年(平成19年)3月18日:ダイヤ改正に合わせて、駅自動放送を更新。
  • 2013年(平成25年)
    • 4月17日:JR西日本が新快速専用ホームの増設を発表。
    • 5月2日:新快速専用ホームの工事を着工。
  • 2014年(平成26年)3月6日:西改札口に改札口コールシステムを導入。自動改札機を新型のものに交換。
  • 2015年(平成27年)3月12日:入線警告音の見直しに伴い、接近メロディ導入。
  • 2016年(平成28年)
    • 2月12日:高槻市が2016年度 - 2019年度の4箇年で既存ホーム(2 - 5番のりば)にもホーム柵を設置することを発表。設置費用は国・府・市が協調して支援する(JR:国:府:市=1/3:1/3:1/6:1/6)。
    • 3月26日:新快速と新たに一部停車する特急「はるか」専用の新ホーム(1・6番のりば)と、きた西口・みなみ西口が使用を開始。初めて定期運転の特急停車駅となる。同日から、新ホームにおいて昇降式ホーム柵の使用を開始。また、当駅での新快速と普通電車の相互接続が廃止される。
    • 7月16日:3・4番のりばにステンレス製の安全柵を設置。
  • 2017年(平成29年)3月4日:ダイヤ改正に伴い、一部の特急「サンダーバード」の停車駅となる。
  • 2018年(平成30年)
    • 3月17日:駅ナンバーが導入される。
    • 3月23日:駅北側に商業施設「ビエラ高槻」が開業。
    • 6月18日:大阪北部の地震の影響で、駅のコンコースに雨漏りや蛍光灯が外れるなどの被害を受ける。
  • 2019年(平成31年)
    • 1月26日:2番のりばに可動式ホーム柵が設置され、使用を開始する。
    • 3月16日:5番のりばに可動式ホーム柵が設置され、使用を開始する。
  • 2020年(令和2年)11月27日:4番のりばに可動式ホーム柵が設置され、使用を開始する。
  • 2021年(令和3年)2月19日:3番のりばに可動式ホーム柵が設置され、使用を開始する。
  • 2022年(令和4年)1月20日:JR高槻駅北駅前広場の整備工事を着工。
  • 2023年(令和5年)3月25日:JR高槻駅北駅前広場のエスカレーターの供用が開始され、整備工事が完了。
  • 2024年(令和6年)11月17日:きた西口を新愛称「将棋会館口」に変更。