青い森鉄道・三沢駅
三沢(みさわ)
青い森鉄道線   向山 三沢 小川原
所在地 青森県三沢市大字犬落瀬字古間木51-7
所属事業者 青い森鉄道
所属路線 青い森鉄道線
キロ程 46.9 km(目時起点)
東京から664.2 km
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線
乗車人員 937人/日(2023年)
開業年月日 1894年(明治27年)9月1日
駅種別 直営駅(管理駅)
三沢駅
三沢駅
三沢駅(みさわえき)は、青森県三沢市大字犬落瀬字古間木にある、青い森鉄道青い森鉄道線の駅である。
近傍にはかつて十和田観光電鉄線の同名の駅があり、青い森鉄道線との乗換駅となっていたが、2012年(平成24年)3月31日の運行を最後に廃線・廃駅となった。

改札口 青い森703系電車
改札口 青い森703系電車
駅名標 ホーム
駅名標 ホーム

駅構造

単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持つ地上駅である。
青森県内では数少ない橋上駅舎を有し、コンコースとホーム間、駅出入口には階段のほかエレベーターを設置している。
日本国有鉄道(国鉄)・JR東日本時代は、特急・急行列車の停車駅だった。
青い森鉄道の直営駅で、終日駅員配置駅。
青い森鉄道転換当初は八戸駅管理であったが、現在は駅長が配置され、再び管理駅となり、下田駅 - 上北町駅間の各駅を管理する。
出札窓口、自動券売機、待合室、改札口がある。自動改札機の設置はなく、有人改札口のみである。

のりば

番線 路線 方向 行先
1 青い森鉄道線  下り 青森方面
2・3 上り 八戸・目時方面
十和田観光電鉄 三沢駅
十和田観光電鉄線   三沢 →   大曲
所属事業者 十和田観光電鉄(十鉄)
所属路線 十和田観光電鉄線
キロ程 0.0km(三沢起点)
駅構造 地上駅
ホーム  1面2線 
乗車人員  495人/日(2011年)
開業年月日  1922年(大正11年)9月4日 
廃止年月日 2012年(平成24年)4月1日
7700系電車
7700系電車

 十和田観光電鉄(廃線)

改札口
改札口
青い森鉄道三沢駅西口に隣接する場所に電車が発着していた元駅のバス待合室があった。
頭端式ホーム1面2線を有する地上駅であった。ただし、乗り場に番号は付与されていない。
通常は西側(青森県道10号三沢十和田線寄り)のホームを使用するが、回送電車などが停車して使用できない場合は東側(青い森鉄道線寄り)のホームに停車していた。
かつて2両編成の列車では十和田市駅寄りの部分がホーム有効長にかからないため、三沢駅寄りのドアから降車する措置がとられることがあったが、後にホームが拡張されそのような事態は解消された。
駅舎内に電車出札口、自動券売機、バス出札口、駅そばがあった。
JR・十鉄貨物受渡線が駅南側(古牧温泉東側)にあったが、のちに線路が撤去されている。
昭和時代には2階に喫茶店や案内所があったが、のちに2階部分は閉鎖されている。
1階もかつて売店が設置されていた場所に自動販売機が置かれており、売店の商品はそば屋「とうてつ駅そば」で販売されている。また、ガムの自動販売機もあった。
「とうてつ駅そば」は廃線決定後も「残してほしい」という声が駅ノートなどに多く寄せられ廃駅となってからも営業を続けていたが、2019年、駅前広場の整備事業に伴い駅舎は解体された。
駅舎解体に伴い「とうてつ駅そば」は一時的に近隣店舗に移転したのち、2020年8月7日、駅前交流プラザみ~くる施設内に「とうてつ駅そば三沢駅前店」として再オープンした。 

貨物取扱

かつて併設されていたJR貨物の駅は、取扱廃止時点で車扱貨物の臨時取扱駅となっており、貨物列車の発着もなかった。
貨物設備はなく、専用線も当駅には接続していなかった。
かつては、駅から分岐し在日米軍三沢基地(現在は航空自衛隊および民間航空の三沢空港との共用施設)へ至る全長7.9kmの専用線があった。通常は八戸線の本八戸駅から米軍向けの石油輸送が行われていたが、 1969年12月までは福岡県の山田弾薬庫から弾薬も運ばれていた。
三沢基地への輸送は2006年6月に終了し、終了後専用線は北側を跨ぐ青森県道170号天ケ森三沢線陸橋の先で断線している。
また太平洋戦争前までは、上記の専用線は基地の先、三沢市五川目付近まで伸びており、三沢鉱山からの砂鉄搬出のために使用されていた。
廃線跡は、岡三沢8丁目付近から三沢空港前、ファミリーマート三沢浜三沢店前にある青森県道170号天ケ森三沢線と交差し、田園地帯を北東方向へ斜めに横切る道路が該当する。ただし、廃線跡の遺構はほとんど残っていない。

歴史

  • 1894年(明治27年)4月1日:日本鉄道の古間木駅(ふるまきえき)として開業。一般駅。
  • 1906年(明治39年)7月1日:日本鉄道が国有化、官設鉄道の駅となる。
  • 1916年(大正5年)11月29日:当駅と下田駅の間で、下り第331臨時旅客列車と上り第308貨物列車が正面衝突する事故が発生。当駅の助役の閉塞装置の不正取り扱いが原因で、かかわった助役と駅員が実刑判決を受けた。
  • 1922年(大正11年)9月4日:十和田鉄道(十鉄、現在の十和田観光電鉄)の古間木駅が開業。
  • 1926年(大正15年)8月1日:十鉄古間木駅が120m移転。同時に駅業務を国鉄に委託。
  • 1934年(昭和9年)4月15日:国鉄の新駅舎完成式。名勝地を意識し、白樺を使った山小屋風の木造建築となった。3間四方の大きさの貴賓室も設けられ、三越調製による調度品が使われた。
  • 1954年(昭和29年)9月:十鉄古間木駅に事務室設置(バス営業所長が駅長を兼務し、業務は国鉄委託)。
  • 1959年(昭和34年)1月1日:十鉄古間木駅の新駅舎落成、国鉄への業務委託を解除。
    • 1961年(昭和36年)
    • 2月:十鉄バス営業所を分離、鉄道専任の駅長を配置。
    • 3月1日:十鉄の古間木駅が三沢駅に改称。
    • 3月20日:国鉄の古間木駅が三沢駅に改称。
  • 1963年(昭和38年)5月22日:昭和天皇、香淳皇后が県内を行幸啓。弘前駅発、三沢駅着のお召し列車が運行。
  • 1964年(昭和39年)7月:十鉄三沢駅が「三沢観光センター」としてリニューアル。
  • 1971年(昭和46年)7月:十鉄三沢駅に自動券売機を設置。
  • 1977年(昭和52年)9月30日:第32回国民体育大会に出席する昭和天皇が来県。三沢駅発、青森駅行きのお召し列車が運転される。
  • 1986年(昭和61年)11月1日:荷物の取扱を廃止。
  • 1987年(昭和62年)
    • 3月1日:新駅舎のうち、西口のみの暫定供用開始。
    • 3月27日:新駅舎が全面供用開始。これにより、1894年の開業後初めて、西口(正面口)と東口がつながり、橋上駅舎となる。
    • 4月1日:国鉄分割民営化に伴い、国鉄の駅は東日本旅客鉄道(JR東日本)および日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
  • 1993年(平成5年)3月9日:キャタピラー式車いす用階段昇降機(ステッピングカー)を配備。
  • 2006年(平成18年)6月:本八戸駅からの石油輸送貨物列車が廃止され、貨物列車の発着がなくなる。
  • 2008年(平成20年)
    • 3月1日:旧・十和田観光電鉄が「とうてつ」に事業譲渡し、「とうてつ」が新・十和田観光電鉄に社名変更。
    • 同年度内(日時不明):JR貨物の駅が廃止され、貨物の取扱が終了。
  • 2010年(平成22年)
    • 9月30日:三沢駅旅行センター閉店。
    • 12月4日:東北新幹線全線開業に伴い、JR東北本線の八戸駅以北が青い森鉄道に移管。三沢駅長が廃止され、八戸駅長管理下となる。
  • 2011年(平成23年)
    • 5月1日:三沢駅長が配置され、再び管理駅となる。
    • 6月14日:青い森鉄道初の旅行代理店「青い森たびショップ三沢」を開設。
  • 2012年(平成24年)4月1日:十和田観光電鉄線が廃止。
  • 2020年(令和2年)4月4日:「駅前交流プラザみ~くる」がオープンし、観光案内所を併設それに伴い、交通広場に移動したバス停、タクシー乗り場が運用開始。
  • 2022年(令和4年)1月14日:「青い森たびショップ三沢」が営業休止。