北陸鉄道 石川線
北陸鉄道 石川線の概要
野町駅
野町駅
北陸鉄道石川線は、野町駅-鶴来駅間13.8kmを結ぶ鉄道路線です。石川線は、全線電化単線です。閉塞方式は、全線が自動閉塞式となっています。
架線電圧は600V直流と路面電車と同様の電圧です。
現在では、全線が普通列車のみの運行で優等列車の設定はありません。
以前は鶴来駅で分岐する能美線(鶴来-新寺井間16.7km)、金名線(加賀一の宮-白山下間16.8km)と直通運転を行い、3線をまとめて石川総線と呼んでいましたが、能美線及び金名線加賀一の宮駅 - 白山下駅間は1980年代に廃止されています。また鶴来駅 - 加賀一の宮駅間は1929年に石川線に編入されましたが2009年11月1日に廃止されています)。
また、白菊町-野町間0.8kmが、1970年4月1日以降は貨物専用線となり、1972年には廃止になっています。
要するに石川線も利用客が減少の一途をたどっていて、このままだといずれ全線廃止の憂き目を見ないとも限らない状況です。これを打開するため、野町-北鉄金沢間を接続してLRT化するという案もなかなかに魅力的ですが、失敗すると大きな欠損を出す結果となり、壊滅状態になってしまうかもしれません。
金沢市は道路事情が良くないので、LRT路線を建設して、同時に道路も整備するというのは本来良い案のはずですが、以前には金沢市内線が全線廃止の憂き目を見ているので、二の足を踏むのもやむをえないかも。
現在では全国各地でも路面電車の復活や新線建設の動きはけっこうあるのですが、実現したのは富山市の富山ライトレールだけです。富山市は今後も次々に新線や複線化、既存路線のLRT化を進める予定です。これらは自治体主導の第3セクター、上下分離方式の導入、既存事業者との連携が成功している例といえます。
金沢市も自治体が本腰を入れて事業者と連携しないと今後の改善が見込めないのではないでしょうか。
特に北陸新幹線が開業となれば、東京からの観光客も呼べるのですからビジネスチャンスも多くなるのです。そのときに受け入れる器がないというのはいかにも寂しい話ですから・・・。
2023年7月には、存廃協議が実施されたようですが、石川線復活策として①西金沢駅から北陸本線に乗り入れる。②野町駅から金沢駅まで延伸するという2案が提出されたようです。
まず北陸線乗り入れに関してですが、この際に問題になるのが電圧の問題です。北陸本線は交流20000Vですし、石川線は直流600Vですので、そのままでは乗り入れできません。直通運転するには交直両用電車が必要なのと、石川線を1500Vに昇圧する必要があり、しかもその場合は、石川線の車両も1500Vに対応するタイプに更新する必要があります。浅野川線は、元々1500Vなので、それと同等の電車が必要になります。また乗り入れもIRいしかわ鉄道の車両が石川線に乗り入れる方が現実的ということになります。そうすれば、更新する車両も少なくて済みますし・・・。こうなると石川線もIRいしかわ鉄道が運営するとか。
もう一つは、野町駅から金沢駅に延伸するという案ですが、この区間は市街地なので併用軌道にすることになりそうです。
かなりしんどいですが、不可能ではないでしょう。金沢駅からの併用軌道上にはなるべく駅を設置して客を拾うようにすれば成算はあるでしょう。ただし、いずれにしても富山港線のようなLRT路線にする必要があるので、低床式のLRV車両に更新する必要があり、既存の駅もホームを嵩下げする改修が必要となります。①、②とも実現すれば効果はあるでしょうが、コストも膨大になりそうで、かなり苦しそうですが、ここは一番頑張ってみますか。一番安易なのが廃線にしてバス代行にするという手段ですが、それではつまらないので・・・。

路線データ
北陸鉄道 石川線
路線距離  野町駅-鶴来駅 13.8km
軌間  1,067mm
駅数  16駅(起終点駅含む)
複線区間  なし
電化区間  全線(直流600V)
閉塞方式  自動閉塞式
開業年月日  1915年(大正4年)6月22日
使用車両  7000系電車 2両編成×5本
 7700系電車 2両編成×1本
 ED20形電気機関車
 ED30形電気機関車
 DL1形ディーゼル機関車
 DL3形ディーゼル機関車
 ホム1形貨車
種別  普通列車のみ
7000形電車
7000形電車

北陸鉄道 石川線 駅一覧
No. 駅名 駅間
キロ
営業
キロ
接続路線 ホーム 駅員
配置
列車
交換
所在地
   廃止区間 (1972年(昭和47年)9月20日廃止)
  白菊町駅 0.8 0.8 1面1線 金沢市
   現有区間
I01 野町駅 - 0.0 金沢市内線(1967年廃止)・松金線(1944年廃止) 2面2線 金沢市
I02 西泉駅 1.0 1.0   1面1線  
I03 新西金沢駅 1.1 2.1 JR北陸本線(西金沢駅) 1面2線
I04 押野駅 1.3 3.4   1面1線   野々市町
I05 野々市駅 0.6 4.0 松金線(1955年廃止)  1面1線  
I06 野々市工大前駅 0.5 4.5   1面1線  
I07 馬替駅 1.0 5.5   1面1線   金沢市
I08 額住宅前駅 0.6 6.1   1面2線
I09 乙丸駅 0.7 6.8   1面1線  
I10 四十万駅 1.4 8.2   1面1線  
I11 陽羽里駅  0.6 8.8          
I12 曽谷駅 0.5 9.3   1面1線   白山市
I13 道法寺駅 0.6 9.9   1面2線  
I14 井口駅 0.8 10.7   1面1線  
I15 小柳駅 0.7 11.4   1面1線  
I16 日御子駅 0.7 12.1   1面1線  
I17 鶴来駅 1.7 13.8 能美線(1980年廃止) 2面2線
   廃止区間 (2009年(平成21年)11月1日廃止)
  中鶴来駅 0.8 14.6   1面1線   白山市
  加賀一の宮駅 1.3 15.9 金名線(1987年廃止)   1面1線  
 駅員配置 注 ◎:有人駅 ○:一部時間帯のみ駅員配置 無印:無人駅
 列車交換 注 ∨ ◇:列車交換可能  |:列車交換不可

 石川線の時刻表、運賃表はこちら

体験乗車レポート
野町駅
野町駅
では、北陸鉄道石川線に実際に体験乗車してみましょう。
今回は、野町-加賀一の宮間15.9kmを通して乗車してみます。この区間の運賃は、500円です。
野町駅は、石川線の起点駅で駅舎は扇形の建物で駅員も配置されています。
野町駅の1番ホームから10:19発加賀一の宮行きの普通列車に乗車します。列車は7000系電車で、2両編成です。
野町駅を出発した電車は、すぐに右に大きくカーブして、しばらく走り、すぐに西泉駅に到着します。
マルハン金沢店とジャンボボールが駅のすぐそばにあり、駅は2つの建物にはさまれています。
10:21に西泉駅を出た電車は、犀川を渡り北陸本線と接近します。
そして北陸本線西金沢駅前にある新西金沢駅に到着します。
この新西金沢駅から北陸本線に乗換えとなりますが、私はこのまま乗車しています。
新西金沢駅は、島式ホーム1面2線で列車のすれ違いが可能です。ただし、このときは下り列車とのすれ違いはありません。
10:23に新西金沢駅を出た電車は駅前の踏切を通過して大きく左にカーブして、南に向かいます。
線路は市街地の中を縫うようにして走っています。次の押野駅は、市街地の中にポツンと存在する小駅です。
新西金沢駅
新西金沢駅
このあたりの道路は狭く、市街地は込み入っていて駅の周囲を整備する余地もあまりなさそうです。
10:25に押野駅を出発した電車は、さらに南に向かいます。
そして電車は野々市駅に到着します。JR北陸本線にも野々市駅があったはずですが・・・。この二つの駅は場所的には離れていて接続しません。
以前は、この駅に北陸鉄道松金線が接続していましたが、1955年にこれが廃止されています。
また1967年10月1日には列車交換設備が廃止、撤去されていて、今では単なる片面ホームの小駅になっています。
10:27に野々市駅を出た電車はすぐに野々市工大前駅に到着します。ここには駅舎はあるのですが、無人駅のようです。
この駅の近くに冨樫館跡があり、駅前に石碑が立っています。
10:28に野々市工大前駅を出た電車は、相変わらず市街地の中を走り、馬替駅に到着します。
ここも片面ホームの小駅です。10:30に電車は発車しました。
次の額住宅前駅は、島式ホーム1面2線の構造で列車のすれ違いができます。
実際にも上り電車がホームに到着していて、すれ違いが行われました。この駅は平日の朝夕には駅員の配置がありますが、今日は休日なので駅員はいません。
以前は駅前は商店街だったらしいのですが、今は駅前が駐車場になっています。といっても石川線の駅でこれだけの駐車場を持っているのはここだけです。
額住宅前駅に停車する7700系電車
額住宅前駅に停車する7700系電車
10:32に当駅を出た電車は、すぐに乙丸駅に到着します。ここは片面ホームの小駅ですが、けっこう乗降客が多いようです。
乙丸駅を10:34に出た電車は、次第に市街地から田園地帯へと入っていきます。
次の四十万駅は、どちらかというと新興住宅街といった区画の中にあります。
ここを10:36に出た電車は、いよいよ田園地帯に入ります。
次の曽谷駅は、白山市の中にあります。このあたりは市街地から外れていて利用客も少ないようです。
10:38に曽谷駅を出た電車は、しばらく走って道法寺駅に到着します。
この駅は島式ホーム1面2線で列車交換が可能です。駅の構内も大きく、駅前もロータリーとなっていて整備されています。
変電所もここにあります。
当駅を10:40に出た電車は、先ほどから並行して走っていた県道179号線と踏み切りで交差し、井口駅に到着します。線路の東側はまったく人家がなく、西側に人家が並んでいます。
井口駅を10:41に出発した電車は、さらに田園地帯を走り、小柳駅に到着します。この駅の周囲は完全な田園地帯といえ、隣接する道路も狭く、正直言ってここに駅が必要なのか疑問も感じます。
10:43に発車した電車は、次の日御子駅に到着します。このあたりは工場があり、いろんな施設もあり、住宅も並んでいてけっこうにぎやかなところです。10:45に日御子駅を出た電車は、しばらく走って旧鶴来町の中心駅だった鶴来駅に到着します。
鶴来駅
鶴来駅
この鶴来駅でかなりの列車が終点となりますが、この電車は終点まで行くので、ここでは下車しません。
以前はここに能美線が接続していたのですが、すでに1980年には廃止されています。
ここは、列車交換が可能な駅です。
駅舎も大きく、車両基地もあり、石川線の中心駅といえます。
ところがこの先の鶴来-加賀一の宮間が廃止されることになっていて、これはえらいことです。
末端区間を廃止してしまうと、終いには全線が廃止される憂き目を見ることにつながります。
10:47に鶴来駅を出発した電車はすぐに右に大きくカーブして、さらに左にカーブします。
街中を迂回するコースを通るわけで運行速度も20kmで列車もきしむくらいです。
そして電車は、中鶴来駅に到着します。駅のすぐそばに公立つるぎ病院がありますが、それでも少し歩かないといけないのは辛いか。中鶴来駅を10:50に出た電車は、用水のそばを走り、山際にある終点の加賀一の宮駅に10:53に滑り込みます。
この加賀一の宮駅はかつては神社参拝客で賑わっていたはずですが、今は・・・めっきりと寂れています。もちろん無人駅ですが、駅舎はけっこう立派で風情があり、荒れているという印象もありません。
加賀一の宮駅
加賀一の宮駅
ここに限らず北陸鉄道の各駅は無人駅であっても荒れているという印象を受ける駅がないのです。このあたりは富山地方鉄道も見習ってほしいところです。実際のところ、富山地鉄の駅は、たいへん立派な駅も多いのですが、これはちょっと・・・と言いたくなる様な駅もあり、その落差が激しいのです。
これで北陸鉄道石川線の旅は終わりですが、気づいたこと考えさせられたことをいくつかあげてみます。
まず一番問題なのが、鶴来-加賀一の宮間の廃止問題でしょう。とにかくネックなのが列車本数が少ないことで、これでは地元の人たちも利用が難しいのは当然で、廃止に反対する元気もでないというところでしょう。
となれば列車本数を増やすことで利用状況を見たいところでしょうがそれには車両が足りないのです。
なぜならこの路線は600V直流なのでこの手の車両は今となっては入手がなかなか困難なのです。
1500V直流であれば何とかなるのですが・・・。となれば八方塞でどうにもならないのでしょうか・・・。
しかしこのような末端区間を廃止するのは全線廃止につながる危険性があるので、何とか阻止したいところですが・・・。
それとほとんどの駅に自動券売機の設置がなく、IC乗車券の読取端末もほとんどの駅にはありません。
これらの設備の遅れもちょっと気になるところです。
北陸鉄道は今ではどちらかというとバス路線を主力にした事業者となっているので鉄道路線に多額の投資をためらう状況にあるかと思いますが、長期的にはクリーンな電車の方が公共交通機関としてふさわしいと思えるので、最悪でも現状の路線は維持してほしいところです。
 スライドショー
スライドショーの使い方

 3つのボタンで画像を移動できます。
 
 最初・・・最初の画面に戻ります。

 戻る・・・一つ前の画像に戻ります。

 次へ・・・次の画像に移動します。
 
 拡大・・・拡大画像を表示します。
               
北陸鉄道 石川線マップ

電子国土ポータルへのリンクです     戻る