北越急行ほくほく線

北越急行ほくほく線の概要

十日町駅

北越急行ほくほく線は、新潟県南魚沼市の六日町駅と新潟県上越市の犀潟駅を結ぶ総延長59.5kmの鉄道路線です。
この北越急行ほくほく線には上越新幹線と接続して越後湯沢駅と石川県金沢市の金沢駅を結ぶ特急「はくたか」が運行されていましたが、平成27年3月14日に北陸新幹線が開業し、「はくたか」は廃止となっています。
ほくほく線は、全線が単線ですが、直流1500Vで電化されています。
1997年にほくほく線が開業して以来、これまで富山県・石川県方面と首都圏方面を鉄道で移動する場合は、ほくほく線を通る特急「はくたか」と上越新幹線を越後湯沢駅で乗り継いで利用する方法が最も短時間でした。
1997年（平成9年）3月22日に開業したと同時に本路線を経由する特急「はくたか」の運転が開始されています。開業当初から160km/h運行に対応する設備が設置されていますが、さらなる技術的な検討を待ってから実際の160km/h運転を開始することにしたため、当初の特急列車の最高速度は140km/hとされていました。何しろ狭軌の鉄道での160km/hの営業運転は初めてだったのです。1998年（平成10年）12月から「はくたか」が150km/h運転を開始し、続いて2002年（平成14年）3月からはようやく当初の予定通りの160km/h運転が開始されています。

実質的な終点駅である直江津駅

ほくほく線は新潟県内の豪雪地帯を通るため、特に冬期間は積雪や、強風により、ダイヤ通りの運行ができないこともあり、越後湯沢駅での乗換え時に予定が狂う可能性があります。(筆者は何度も実地で経験しています。)
ほくほく線は狭軌の鉄道で高速運転を行うことを目的にしているため、一般の鉄道よりも高規格な運転設備で建設されています。ほくほく線の特急列車は､ほくほく線内（六日町～犀潟間）を160Km/hという日本では他に例の無い高速運転をするため、一般の在来線鉄道より太い強固な新幹線と同等の60kgレールを敷設しています。
また踏切が両端の起点・終点にあたる犀潟駅付近と六日町駅付近に各1か所あるのみで他の区間にはなく、ほとんど全線が高架区間となっていることが高速走行を支えています。また普通列車は高速・高加減速性能を持つ最高110 km/hのHK100形電車で運転され、駅構内を除き全線単線であるほくほく線内で、後続の特急に追いつかれることを極力防ぐダイヤが設定されていますが、それでも速度差があるため、ほくほく線内で追い越しが行われる場合もあります。
追い越しやすれ違いに備えて、駅以外にも、トンネルの中で特急列車が普通列車を追い越すことが可能な信号場が線内に3箇所設置されています。なお、トンネル内に追い越し設備があるのは、高速で走行できるようにできるだけ線形を直線に近くした結果、トンネル区間の割合が多くなったためですが、この沿線はもともと豪雪地帯であることから、雪によるポイントの不転換、待避停車中のパンタグラフへの着雪を防止するといったメリットもあります。
起点・終点駅である六日町駅・犀潟駅と十日町駅以外は、すべて無人駅となっています。ただし、まつだい駅は、簡易委託駅の扱いとなっています。


681系特急はくたか	始発駅となる六日町駅

特急「はくたか24号」福井行きです	越後湯沢駅は、ほくほく線の始発駅です

魚沼丘陵駅	美佐島駅のホームはトンネル内にあります

しんざ駅	まつだい駅

虫川大杉駅	うらがわら駅

大池いこいの森駅	くびき駅

終点駅となる犀潟駅	日本初のシアター・トレイン「ゆめぞら」